「WordPressで学ぶPHP(3)関数編」を発売しました。
本書は「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」「WordPressで学ぶPHP(2)データ構造(配列・オブジェクト)編」の続編にあたり、PHP組み込みの関数や、独自の関数を作る方法などを解説します。
Kindle本で、定価400円です。
ブログ記事詳細検索プラグイン(その20・検索フォーム/検索結果表示の事例・数値の範囲で検索)
検索フォーム/検索結果表示テンプレートの事例の1つとして、「フィールドの値が○○以上□□以下」など、2つの数値で条件を指定して検索する場合を取り上げます。
以下のような事例を基に解説します。
- 商品の価格を表すために、「entry_price」というベースネームのカスタムフィールドを作っているものとします。
- 検索結果表示用のテンプレートモジュールには、「詳細検索結果」という名前を付けるものとします。
- 「価格が○○円以上□□円以下」という条件で検索できるようにします。
1.検索フォーム側
検索フォーム側には、上限/下限の2つの数値を入力するために、テキスト入力欄を2つ作ります。
下限/上限のテキスト入力欄のname属性を、それぞれ「entry_price_min」「entry_price_max」にするなら、テンプレートの検索フォーム部分は以下のように組むことが考えられます。
<form method="get" action="<$mt:RealtimeRebuildCGIPath$>"> <input type="hidden" name="blog_id" value="<$mt:BlogID$>" /> <input type="hidden" name="tmpl_id" value="<$mt:GetTemplateID tmpl_name="詳細検索結果"$>" /> <p> <label for="entry_price_min">価格が</label> <input type="text" name="entry_price_min" id="entry_price_min" size="10" />円以上 <input type="text" name="entry_price_max" id="entry_price_max" size="10" />円以下 </p> <p> <input type="submit" value="送信" /> </p> </form>
なお、このフォームを含むテンプレートの例は、以下のリンクからダウンロードすることができます。
2.検索結果表示テンプレート側
検索結果表示テンプレート側では、以下のような手順で、検索結果を出力します。
- MTGetQueryParamsToVarsタグを使って、フォームから送信された値を変数に代入します。
- MTSearchConditionCompareタグやMTSearchConditionCFSectionタグ/MTSearchConditionCFCompareタグを使って、数値での検索条件を指定します。
1.で作ったフォームだと、MTGetQueryParamsToVarsタグによって、入力された数値は「qp_entry_price_min」と「qp_entry_price_max」という変数に代入されます。
これらの変数を、検索条件の下限/上限に指定します。
また、カスタムフィールドで検索するので、MTSearchConditionCFSectionタグとMTSearchConditionCFCompareタグを使って条件を指定します。
上記の話に沿って、検索結果表示テンプレートの検索部分を作ると、以下のようになります。
<$mt:GetQueryParamsToVars$> <mt:SearchConditions> <mt:SearchConditionCFSection field="entry_price"> <$mt:SearchConditionCFCompare ge="$qp_entry_price_min" le="$qp_entry_price_max"$> </mt:SearchConditionCFSection> </mt:SearchConditions>
4行目のMTSearchConditionCFCompareタグで、ge/leの2つのモディファイアを使って、範囲の下限と上限を指定しています。
なお、上記の部分を含むテンプレートの例は、以下のリンクからダウンロードすることができます。
3.SearchEntriesプラグイン関係の記事の一覧
SearchEntriesプラグイン関係のその他の記事は、以下のリンクから参照できます。
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その1・概要/インストール/ライセンス)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その2・「ブログ記事のフィールドの値が○○に等しい」場合の検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その3・「ブログ記事のフィールドの値に○○を含む」場合の検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その4・「ブログ記事のフィールドの値が○○以上」等の場合の検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その5・ブログ記事のフィールドどうしでのOR検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その6・カテゴリのOR検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その7・カテゴリのAND検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その8・タグの検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その9・カスタムフィールドでの検索の基本)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その10・カスタムフィールドでの検索の応用)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その11・各種の検索条件の指定)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その12・ブログ記事の並べ替え)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その13・検索結果の一部を読み込む)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その14・複雑なOR検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その15・検索結果の件数の出力)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その16・検索フォーム作成の基本)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その17・検索結果表示テンプレート作成の基本)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その18・検索を動作させるための設定)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その19・検索フォーム/検索結果表示の事例・1つの数値で検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その20・検索フォーム/検索結果表示の事例・数値の範囲で検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その21・検索フォーム/検索結果表示の事例・数値の範囲をselectで選択)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その22・検索フォーム/検索結果表示の事例・日付で検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その23・検索フォーム/検索結果表示の事例・期間で検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その24・検索フォーム/検索結果表示の事例・カテゴリのOR検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その25・検索フォーム/検索結果表示の事例・カテゴリのAND検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その26・検索フォーム/検索結果表示の事例・タグのOR検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その27・検索フォーム/検索結果表示の事例・タグのAND検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その28・検索フォーム/検索結果表示の事例・ドロップダウン/ラジオボタンのカスタムフィールドの検索)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その29・検索結果のページ分割/静的な検索の場合)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その30・検索結果のページ分割/動的な検索の場合)
- ブログ記事詳細検索プラグイン(その31・検索結果のページ分割/PHPによるキャッシュ)
- SearchEntriesプラグインでMore Custom FieldsプラグインのCheckbox Groupを検索する(静的編)
- SearchEntries プラグインでMore Custom FieldsプラグインのCheckbox Groupを検索する(動的編)
- SearchEntriesプラグイン不具合修正
Movable Typeのプラグイン集「MT Cloud Starter Kit」をぜひご利用ください
SH
藤本様
初心者なもので説明が至らなかったら申し訳ありません。
とても便利なプラグインでいつも大変助かっております。
「Can't call method "type" on an undefined value at /(ルートパス)SearchEntries/Plugin.pm line 703」
と言うエラーが出てしまいます。本文のフリーワード検索は問題なく使用できる(再構築され、きちんと出力される)のですが、カスタムフィールドの検索を行おうとすると、検索結果を出力する時(再構築する時に)エラーが出てしまいます。ご教授願えますか?
利用MTバージョン:MT5
壱からSHへの返信
>SHさん
こんにちは。
ご質問の件ですが、MTSearchConditionCFSectionタグのfieldモディファイアに指定しているベースネームが、実際のカスタムフィールドのベースネームと一致していないのではないかと思います。
ベースネームの指定を見直してみてください。
匿名からSHへの返信
>藤本
お忙しい所早速の回答ありがとうございます。
説明の補足ですが検索を利用しているのは、WEBサイトの下部(例:ウェブサイト.com/ブログ/)のブログでカスタムフィールドの作成はシステムから行いました。管理画面上で確認した所、ベースネームの指定に間違いはありませんでした。
(例:cf_01等といった指定をしております。
ブログでカスタムフィールドを作成しなくてはならない、cfと言う文字は禁止といった条件等はありますでしょうか?
度々で申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
SHからSHへの返信
>藤本様
藤本様宛ての様と当方の名前が抜けていました。誠に申し訳ありませんでした。
壱からSHへの返信
>SHさん
こんにちは。
システムのカスタムフィールドに正しく対応していない不具合が見つかりました。
修正版を明日公開します。
SHからSHへの返信
>藤本様
迅速な対応、感謝致します。
明日の修正版楽しみにしております。
不動産の構築をしているのですが、複数、多数のAND検索+OR検索が苦労しておりまして…藤本様のプラグインで解消できるのではないかと期待しております。
ちなみに、カスタムフィールドでドロップダウンやプラグインの「More Custom Fields」
ttp://eatdrinksleepmovabletype.com/plugins/more_custom_fields/index.php
(他の作者様のプラグインで申し訳ないです。)
で作成したものを検索フォーム側でチェックボックスとして複数選択して結果を返す事は可能でしょうか?
プラグインの改良後など、お時間のある時で構いませんのでご教授よろしくお願い致します。
壱からSHへの返信
>SHさん
こんにちは。
不具合を修正した版を公開しました。
http://www.h-fj.com/mt_plugin/SearchEntries_1_03.zip
More Custom Fieldsプラグインの件ですが、保存されるデータの形式を見た限りでは、一部条件はありますが、検索することは可能なはずです。
明日にでも、その方法を記事にしたいと思います。
SHからSHへの返信
>藤本様
これは幅が広がりさらに便利になりますね!
明日の記事を楽しみに修正番を早速使わせていただきます!
対応有難うございました!
マッキー
>藤本様、
素晴らしいプラグイン、いつもありがとうございます。
ひとつ気になる挙動がありましたので、お知らせします。
上記の例で、min以上、max以下の場合「ge="$min" le="$max"」という設定になるかと思いますが、カスタムフィールドを浮動小数点で設定している場合に、leがltのような挙動をみせます。
例えば、「ge="1.2" le="1.2"」とすれば、値が1.2のものは該当しそうですがヒットしません。試しに「ge="1.2" le=1.20001"」などとしてみるとヒットします。
ちなみに整数の場合は、「ge="500" le="500"」とすれば、500のものがヒットするなど、大丈夫そうです。
もし原因や対処方法など分かりましたら、ご教授ください。
よろしくお願いいたします。
壱
>マッキーさん
こんにちは。
ご質問の件ですが、起こっている動作からすると、おそらくはPerl内部で10進数と2進数との間で変換する際の誤差の影響だと思います。
例えば、0.2は10進数では割り切れる数ですが、2進数にすると割り切れない数になります。それを有限の桁数で表すために、ごくわずかな誤差が生じます。
カスタムフィールドで倍精度浮動小数点数を扱えれば誤差の影響はかなり少なくなりますが、現状のMTではカスタムフィールドには単精度浮動小数点数しか保存できないので、いかんともしがたいところです。
マッキーから壱への返信
藤本さん、
返信ありがとうございます。
倍精度、単精度、、、何やら難しそうな問題があるようですね。詳細は理解が及びそうにないですが、根本にかかわる、簡単に解決できる問題ではないことは理解できました。
かっこ悪いですが、 ($mtSetVar name="max" op="+" value="0.0001"$) みたいな形で、誤差レベルの数字を足すことで対処できそうです。
お忙しいところご丁寧なお返事、ありがとうございましたm(_"_)m