拙著「WordPress Web開発逆引きレシピ」が発売されました。
WordPressの様々なカスタマイズについて、逆引きの形式で取り上げています。
PHP 7.0での動作確認も行っています。
Movable Type 4 βレビュー(その7・プラグイン関連)
Movable Typeでは、プラグインを使って機能を拡張することができます。
ただ、Movable Type 3.3からMovable Type 4へのバージョンアップで、内部的にもさまざまな変更が行われていて、プラグインの互換性が心配なところです。
今日はこの点についてレビューします。
1.Transformer系は互換性なし
Movable Typeの管理画面を書き換えるタイプのプラグインのことを、総称して「Transformer」と呼びます。
たとえば、有名なところでは、Kevin Shai氏が作成したRightFieldsプラグインがあります。
また、当Blogで配布しているプラグインの中では、リンクの挿入を便利にするプラグインなどがあります。
Transformerプラグインは、管理画面のテンプレートを読み込んで、書き換えたい部分を検索して置換する、という動作をとります。
ただ、Movable Type 4では管理画面のデザインが大きく変わっていて、テンプレートも大きく変わっています。
そのため、従来のTransformer系プラグインは、Movable Type 4では動作しません。
Movable Type 4に対応したプラグインが出るのを待つ必要があります。
2.データベースに直接アクセスするプラグインは△
プラグイン等のプログラムからMovable Typeのデータベースにアクセスする際には、通常は直接にアクセスをせずに、Movable Typeのデータベース抽象化クラスを経由してアクセスするようになっています。
この仕組みがあるおかげで、データベースの違いを意識することなく、データを読み書きすることができます。
ただ、この方法では、データベースにアクセスする際に、細かな条件指定等を行うことができません。
そのため、ごく一部のプラグインでは、データベースに対して直接にアクセスを行っているものもあります。
Movable Type 4では、従来のMovable Typeからデータベース関係のクラスの構造が変わっています。
そのため、データベースに直接にアクセスするプラグインでは、動かないものもあります。
たとえば、当Blogで配布しているアクセスカウンタープラグインは、データベースに直接アクセスしている箇所があり、動作しなくなっています。
3.再構築関連のプラグインは△
Movable Type 4では、ページ作成機能が追加されています。
また、カテゴリー・アーカイブ・ページを月別や週別に分割する機能が装備されます。
その関係で、アーカイブ・ページのマッピングの種類が増えています。
プラグインの中には、再構築に関係するものもあります。
既存のそのようなプラグインは、ページや月別カテゴリー・アーカイブなどの新しい機能には対応していませんので、Movable Type 4に完全には対応しないことになります。
4.その他のプラグインはほぼ大丈夫そう
上記の項目以外では、プラグインへの影響はあまりないようです。
Movable Typeのシステムに深く入り込んでいるようなプラグインだと動作しない可能性もありますが、そうでなければおそらくそのままで動作します。
5.当Blogで配布しているプラグインのMovable Type 4対応について
当Blogではプラグインを配布していますが、Movable Type 4での動作は現在確認中です。
動作確認が終わり次第、Movable Type 4への対応状況を公開したいと思います。