角川グループがAmazonでの電子書籍配信契約を締結か

出版業界紙の「新文化」によると、角川書店等の角川グループの全社が、Amazonと電子書籍配信契約を締結したということです。

新文化のニュース

ただし、今のところ角川書店のサイトには、この件に関するニュースリリース等は出ていないようです。
また、新聞等の大手ニュースサイトでも、この件についてのニュースを見つけることができませんでした。
情報の真偽がはっきりしない状況ですので、ご注意ください。

角川グループがAmazonと交渉していることは、以前から報じられてきました。
ただ、Amazon側に有利な条件が提示されていたことから、交渉が長引いていたということです。

新文化のニュースによると、「価格決定権はAmazon側が持つ」となっています。
この条件は、Amazonにとってかなり有利です。
本当に契約したとすれば、角川グループは、相当な覚悟をもって決断をしたと言えるでしょう。

日本でも、様々な形で電子書籍販売の動きが出ています。
しかし、サービスが乱立し、また個々のサービスで買える本が異なるなど、消費者にとっては不便な状態です。
Amazonが日本で電子書籍を販売し、また他の出版社もAmazonでの電子書籍販売に参入すれば、この点が大きく改善すると考えられます。
そうなれば、消費者にとってはメリットがあります。

もっとも、出版社にとっては、厳しい選択を迫られることになります。
今の状況だと電子書籍はAmazonの一人勝ちになると思われますので、いずれはAmazonで電子書籍を販売せざるを得ません。
しかし、Amazonに価格決定権があるとなると、Amazonで販売しても赤字になる本も多々出ると思われます。

本を書いている身としては、Amazonの日本進出による影響は、非常に気になるところです。
「4月に日本でもKindleが発売される」といった噂もあり、今後の動きに注視していきたいです。