10,000割れ

世界的な金融不安が高まる中、昨日(10月6日)のアメリカ市場でニューヨークダウが約4年ぶりに10,000ドルを割り込みました。
終値は9,955.50ドル(前日比369.88ドル安)でしたが、安値では9,503.10ドルをつけ、激しい値動きとなりました。

それを受けて、今日の日本の株式市場でも、日経平均株価が大きく下落しました。
安値では9,916.21円をつけ、約4年10ヶ月ぶりに10,000円を割り込む場面がありました。
終値は10,155.90円まで戻しましたが、昨日に比べて317.19円安でした。

↓2007年以降の日経平均株価の動き
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アメリカを震源とする金融不安は、ヨーロッパ各国にも拡散し、一段と悪化する様相を見せています。
また、アメリカで公的資金を使って不良債権を買い取る法案が可決されましたが、いったん否決されたこともあって、法律が十分に機能しないのではという見方も多いです。
さらに、金融状況の悪化に伴って、景気も悪化する方向に向かっています。
このような状況の中で、株式からの資金の流出が止まらず、株価が大幅に下落しました。

テクニカル分析的には、底値を示唆するサインもいくつか出ています。
たとえば、日経平均株価の25日移動平均線からの乖離率は-14.4%になっています。
これは、今年1月22日に日経平均株価が目先の底をつけたときとほぼ同じ水準です。

また、今日の東証一部の新安値銘柄は1,202銘柄にものぼりました。
今年1月16日に新安値銘柄が1,165銘柄になって、過去10年の最高値になりましたが、それを超えていて、異常事態と言って良いでしょう。

いつもの急落時なら、そろそろリバウンドがあってもおかしくないです。
しかし、現在の金融状況の悪化は「100年に1度」と言われるほどであり、今までのパターンが通用しないことが十分に考えられます。