Xenを試してみた

先日からサーバーの移転を検討していますが、自宅サーバーも候補の1つとして考えています。

自宅サーバーとなると、バックアップ等の保守運用も自分で行う必要があります。
サーバーを仮想化しておくと保守運用が行いやすいので、仮想技術の中で最近流行の「Xen」を試してみました。

1.Xenの概要

仮想化のソフトはいろいろありますが、Xenはオープンソースであり、人気が高いです。
最近のLinuxのディストリビューションでは、Xenのインストールや設定を簡単に行うための機能が標準で入っているものが増えています。

仮想化を行っておけば、バックアップする場合、イメージファイルを丸ごとコピーするだけ済みますので、通常のサーバーより簡単です。
また、CPUパワーやメモリが十分にあるマシンを用意すれば、レンタルサーバーではきついようなヘビーな処理も行えます。

さらに、Xenの特徴として、「完全仮想化」と「準仮想化」を選べる点があります。
準仮想化だと、OSはXenと協調動作するような仕組みになりますので、完全仮想化よりオーバーヘッドが少なく、高速に動作するというメリットがあります。

2.Xenのインストール

前述したように、Linuxのディストリビューションによっては、Xenを使いやすくなっているものがあります。

そのようなディストリビューションの中から、まずCentOS 5.1を試してみました。
ところが、当方の環境では、完全仮想化でOSをインストールしようとすると、コンソールに何も表示されないという問題が起こりました。

次に、Fedora8を試してみました。
こちらは、インストール後にアップデートを行うことで、完全仮想化でOSをインストールできる環境を作ることができるようになりました。

3.準仮想化でのOSのインストール

前述したように、Xenの特徴は準仮想化です。
ためしに、準仮想化を使ってFedora 8のインストールも行ってみました。

インストールの際に、インターネットから各種パッケージをダウンロードするので。インストールには時間がかかります。
また、いくつかのファイルで、ダウンロードに失敗してエラーが出ることもありました。
ただ、ダウンロードに失敗した場合は、何度かリトライすることでダウンロードできました。
それで何とかインストール完了までこぎつけました。

4.MTの速度を試してみる

準仮想化したFedora 8に、Movable Typeをインストールして、動作速度を見てみました。
Slicehostのときと同じテストを行ってみたところ、21秒で再構築が終了しました。
Slicehostのときは40秒だったので、約半分の時間で再構築が終了したことになります。
これなら速度的にも十分です。

また、Slicehostはアメリカのサーバーなので、ややレスポンスが悪いです。
その点、自宅サーバーならレスポンスの面でも十分です。

ということで、自宅サーバーも有力な選択肢に上ってきました。