MMF(マネー・マネージメント・ファンド)

証券会社では主に株式や債券を扱っていますが、貯蓄に近い商品もあります。
その中で代表的な商品として、MMF(マネー・マネージメント・ファンド)があります。

1.MMFの概要

MMFは、満期までの期間が短い債券などに中心に投資して、収益を投資家に分配する投資信託です。
投資信託というと、ハイリスク・ハイリターンなものもありますが、MMFはローリスク・ローリターンな商品です。

1円単位で購入することができ(ただし、販売会社によっては1万円以上1円単位の場合もあり)、少額のお金を預けておくのに使うこともできます。
また、預けてから30日たてば、いつでも解約することができます。
証券会社のキャッシュカードを作っておけば、証券会社の店頭のATMで出金することもできます。
ただし、30日以内に解約する場合、1万口あたり10円の手数料(信託財産留保額)が引かれます。

2.普通預金より利回りが高いがリスクもある

MMFは、30日以内に解約する場合の制限を除けば、普通預金に近い性質がある商品です。
その上、利回りが普通預金よりも高く、その点がメリットです。

現時点では、大手銀行の普通預金の金利は、年利0.2%程度です。
一方、MMFの利回りは、最近では年0.4~0.5%ぐらいになっています。
短期の金利が上昇すれば、それに連動してMMFの金利も上がる傾向があります。

ただし、MMFは投資商品です。
元本割れの可能性は少ないですが、ゼロではありません。

実際、2000年には、マイカルの社債を組み入れていたMMFが、マイカルの破綻に伴って元本割れしたことがありました。
また、2001年にエンロン(アメリカのエネルギー取引関係の企業)が破綻したときに、エンロンの債券を組み入れていたMMFが元本割れしたことがありました。
MMFを購入する際には、投資先を確認することが必要だと言えます。