沈む新興市場

2月末の世界的な株価下落の際に、日本の株式市場も大きな影響を受けました。
しかし、その影響は比較的短期間で収束し、日経平均株価は徐々に回復しつつあります。

ところが、ジャスダック・東証マザーズ・大証ヘラクレスの各新興市場は、株価下落が止まらない状況が続いています。
東証マザーズ指数にいたっては、市場開設後の最安値を更新しています。

↓日経平均株価/ジャスダック指数/東証マザーズ指数/ヘラクレス指数の比較(2005年1月を1としたもの)
日経平均株価/ジャスダック指数/東証マザーズ指数/ヘラクレス指数の比較(2005年1月を1としたもの)

2005年後半は日本の株式市場は絶好調でしたが、新興市場も2005年末から2006年頭にかけて急上昇しました。
値動きの良さから個人投資家が多く参加し、活発な売買が行われました。

しかし、2006年1月に起こったライブドアショックの影響で、新興市場に投資していた個人投資家が大きなダメージを受けて、新興市場から離れる人が多くなりました。
その後も、新興企業の会計に対する不振感などから、株価下落が止まらない状況が続きました。
最近では、決算を前にして業績を下方修正する企業もあり、新興企業の株を売って、東証一部の銘柄に乗り換える動きも多いようです。

新興市場の銘柄を見ると、会計の数字が正しければ、株価的には割安なものも結構あります。
しかし、数字に対する不信感が払拭されない限り、割安だからという理由では買うことができません。
新興市場の復活には、まだしばらく時間がかかりそうです。