逆指値注文への対応が進む

ネット証券大手の松井証券が、2007年2月16日午後5時ごろから、逆指値注文の受付を始めると発表しました。

松井証券のニュースリリースはこちら

イー・トレード証券も2007年2月13日から逆指値注文を導入しており、ネット証券大手5社すべてで、逆指値注文を使えることになります。

株の売買では、値段を指定しないでその場の株価で売買する「成行」(なりゆき)と、「○○円で買う(売る)」と指定して売買する「指値」(さしね)があります。
通常では、株を買う人はなるべく安く買いたいと考えます。また、売るときにはなるべく高く売りたいと考えます。
そのため、指値注文では、「○○円で買い」と指定すると、その値段より株価が高いと注文が成立しません。同様に、「○○円で売り」と指定すると、その値段より株価が安いと注文が成立しません。

ところが、指値とは逆の注文が必要になる場面もあります。
例えば、手持ちの株が値下がり気味のときに、「○○円より株価が下がったら、損失を拡大させないために、その時点で自動的に売りたい」という場合、通常の注文方法では対処することができません。
ここで逆指値注文を利用すると、「株価が○○円より下がったら売り」ということを自動的に行うことができます。

ネット証券大手では、カブドットコム証券がいち早く逆指値を導入し、その後にマネックス証券楽天証券が逆指値を導入していました。
一方、松井証券とイートレード証券にはこれまでは逆指値注文の機能がなく、投資家から逆指値注文の導入を求める声が多く上がっていたようです。

もっとも、カブドットコム証券は先行しているだけに、逆指値以外にも、さまざまな自動売買機能があります。
2007年1月18日には、株価上昇に追従しつつ利益確定するのに便利な「トレーリングストップ注文」を導入しており、他社にさらに先行しています。
ネット証券会社の競争は激しいので、今後もさまざまな機能拡張が行われると思われます。