草の根公衆無線LANプロジェクト「FON」

屋外でパソコンをインターネットに接続する場合、公衆無線LANを利用する方法があります。
その公衆無線LANを、草の根で広げようという「FON」というプロジェクトが、日本でも始まりました。

FONのサイトはこちら

FONは、自宅にADSLなどの回線を導入している人が、FON用のアクセスポイントを設置して他の人にも公開することで、公衆無線LANを作るという発想です。
スペインで始まり、ヨーロッパを中心に広がりつつあるようです。

FONの会員(フォネロ)には、以下の3つのタイプがあります。
ただし、当面は日本ではLinusのみ提供されます。

タイプ内容
Linus自宅に設置したアクセスポイントを外部に無料で公開し、また他の人が公開しているアクセスポイントを無料で利用することができる
Bill自宅に設置したアクセスポイントを外部に有料で公開し、また他の人が公開しているアクセスポイントを有料で利用することができる
Alien自宅にアクセスポイントを設置せず、他の人が公開しているアクセスポイントを有料で利用する

FONを利用するには、会員登録して、アクセスポイント(La Fonera)を1,980円で購入して自宅に設置する、という手順になるようです。
La Foneraは、FONのサイトで通販で購入できるほか、九十九電機の店頭でも販売されます。

なお、アクセスポイントを外部に公開することで、「自宅のパソコンに接続されるのではないか」といったセキュリティ面が心配になります。
ただ、La Foneraでは外部からは自宅内のネットワークには接続できないような仕組みになっているということです。

また、外部から多くの接続があると、自分の接続速度が遅くなりそうな点も心配です。
ただ、これもLa Foneraに帯域制限をする機能があるということです。

このところ、パソコンの世界では「ソーシャル」がキーワードの1つになっていますが、FONはいわば「ソーシャル無線LAN」であり、面白いアイデアだと思います。