Windows VistaのIE7上でユーザー辞書の単語を入力できるようにする

昨日、家内に「Windows VistaのInternet Explorerで、ユーザー辞書に登録した単語を入力できない」と質問されました。
メールアドレス等をいちいち手で入力するのが面倒なので、IMEに単語登録したものの、それをIE7で入力しても変換されないので、不便だということでした。

その後、家内は自分でいろいろ調べて、解決策を見つけました。
「Blogにこのことを書け」と凄まれ言われたので(笑)、この問題の解決策を紹介します。

1.問題の原因

Windows VistaのInternet Explorer 7では、セキュリティを強化するために、パソコン内のフォルダへのアクセスに制限をかけています。
IMEのユーザー辞書は、このアクセス制限に引っかかってアクセスされず、結果として登録した単語を変換できない現象が起こります。

2.Microsoft IMEを使っている場合

IMEとして、Microsoft IME(Windows Vistaに標準でインストールされているもの)を使っている場合、以下のページから修正用ファイルをダウンロードしてインストールすれば、この問題を解決することができます。

Windows Vista 用の更新プログラム (KB938637)

3.Microsoft Office IME 2007を使っている場合

Microsoft Office IME 2007(Office 2007とともにインストールされるもの)を使っている場合、修正ファイルはマイクロソフトから直接に入手する必要があります。
詳細は以下のページを参照してください。

Input Method Editor 2007 (日本語) 修正プログラム パッケージ (2007 年 6 月 29 日) について

ちなみに、Microsoft IMEとMicrosoft Office IME 2007とのどちらがインストールされているかは、言語バーの左端のアイコンで見分けることができます。

↓Microsoft IMEの言語バー
Microsoft IMEの言語バー
↓Microsoft Office IME 2007の言語バー
Microsoft IMEの言語バー

4.通常用のユーザー辞書をIE用のユーザー辞書にコピーする

IE上ではユーザー辞書を使えないように見えますが、実際にはIE用のユーザー辞書のファイルが存在しています。
そこで、以下のようにして、IE用のユーザー辞書を通常時にも使うという手法があります。

  • 通常のユーザー辞書から、登録した単語を取り出します。
  • 取り出した単語をIE用のユーザー辞書にコピーします。
  • IMEの設定を変えて、通常時にもIE用のユーザー辞書を使うようにします。

詳しくは以下のページを参照してください。

「みゃうのリカバリーをする前に」様:登録した単語を Windows Vista の Internet Explorer 7.0 で使用できない 修正版

5.他のWebブラウザを使う

ユーザー辞書が使えない問題はIE特有の現象で、他のアプリケーションではそのようなことは起こりません。
したがって、IE以外のWebブラウザ(Firefox等)を使えば、ユーザー辞書も問題なく使うことができます。

6.UACをオフにする

この問題が起こるのは、Windows Vistaの新機能であるUAC(User Account Control、ユーザーアカウント制御)に由来しています。
UACは、ウィルスやスパイウェアなどの不正なプログラムを誤ってインストールしてしまうことを防ぐために追加された機能です。

UACをオフにすれば、Internet Explorer上でIMEを使う場合でも、通常のユーザー辞書が使われるようになります。
したがって、UACをオフにするというのも、解決方法の1つです。
UACをオフにする手順は、以下のページを参照してください。

日経パソコンオンライン:ユーザーアカウント制御(UAC)をオフにする

ただし、上で述べたように、UACは不正なプログラムのインストールを防ぐ働きをするものです。
UACをオフにしてしまうと、セキュリティ上のリスクが高まることになります。
この点はよく注意する必要があります。