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「【MT東京-03】Movable Typeケーススタディ Vol.3 AWSが強化するMovable Typeの強み」終了
2014年6月15日(日)に、「【MT東京-03】MovableTypeケーススタディ Vol.3」が開催されました。
50名ほどの方にご参加いただき、無事終了しました。
今回は、AWS(Amazon Web Service)とMovable Typeを組み合わせることをテーマに、4名の方からお話しをいただきました。
Movable Type for AWS
まず、シックス・アパート株式会社の高山祐司様より、「Movable Type for AWS」というテーマでお話しいただきました。
Movable Type 6は、AWS版もリリースされています。
まずその概要をお話しいただきました。
また、Movable TypeをAWSの各種のサービスと組み合わせることについて、以下のようなことができるとお話しいただきました。
- Movable Typeで出力した静的ファイルをS3で公開
- CloudFlontを使ったキャッシュ
- ELBを使った負荷分散
- RDSによるデータベースの強化
- Movable Typeを使うときだけインスタンスを起動してコストを低減
MT on AWSでWebサイト構築!作り手が気を付けておきたいポイント
2つ目のセッションは、株式会社MONSTER DIVEの清水貴規様による「MT on AWSでWebサイト構築!作り手が気を付けておきたいポイント」でした。
大規模サイトではサーバーを複数台構成にすることが多いですが、その際の勘所として、以下のようなことをお話しいただきました。
- マスター(MT環境)と複数台のスレーブ(公開用)をELBやRoute 53を使って組み合わせる
- 構築の段階に応じてインスタンスのスペックを変える
- 構築中はCPUの性能が高いインスタンスが良い
- 公開前のテスト時点でインスタンスのタイプを調整
- 運用開始後もCloudWatch等を利用して状況を監視し、インスタンスを調整
- 保守作業用のインスタンスも用意する
- 見積もり段階で予算に幅を持たせる
MTのスケールアップのデザインパターン with AWS
次に、アマゾンデータサービスジャパン株式会社の荒木端宏様より、「MTのスケールアップのデザインパターン with AWS」というテーマでお話しいただきました。
Amazonではクラウドデザインパターンというサイトを公開していて、AWSで構築する際のいろいろなパターンを解説しています。
その中の1つとして、Movable Typeで立ち上げた「雲ブログ」が人気化したことを想定して、AWSでスケールアウトしていく手順があり、それについてお話しいただきました。
概ね以下のような手順です。
- 最初はEC21台でサイトを立ち上げ
- 動画や過去画像などのスタティックなコンテンツをS3に移して安価に負荷分散
- サイトが人気化したらHTMLやCSSもS3に移して負荷分散し、EC2はコメント等の動的処理のみに利用
- 海外でも人気化したらCloudFrontを使って世界各地のエッジサーバーからコンテンツを配信
MT+AWSでECサイトを構築してわかったこと
最後に、エムロジック株式会社の田島誠様より、「MT+AWSでECサイトを構築してわかったこと」というお話をいただきました。
エムロジック様では、MTコマースというMovable Type用のECサイト作成プラグインを開発しています。
前半はMTコマースの紹介で、後半はMTコマースをAWSと組み合わせるにいたった流れをお話しいただきました。
当初はVPSで運用してみたものの、負荷対策などの問題を解決するために、AWSに移行したとのことでした。
また、AWSでMovable Typeを運用するための注意点として、以下のようなこともお話しいただきました。
- Movable Typeを複数インスタンスにインストールする場合、ライセンスも複数本必要(ただし、Movable Type Advancedなら1ライセンスで良いが、そこまで必要になる案件は少ない)
- 再構築処理は1インスタンスにまとめる(lsyncでのファイル配信を行いやすくするため)
- EC2インスタンスからメール送信する際には事前申請が必要なので注意
- starmanのワーカー数を適切に調節する
- 使っていないプラグインは削除する
- 動作が重いテンプレートタグはキャッシュする
懇親会&LT
本編終了後に懇親会も開催されました。
多くの方にご参加いただきました。
また、懇親会の中でLT(ライトニングトーク)もありました。
まとめ&次回予告
今回はAWSがテーマであったため、インフラ系の方の参加が多かったようです。
ただ、Web製作が高度化する中で、デザイナーやコーダーなどのWeb製作の方にもインフラの知識が求められるようになってきています。
今後同様のテーマで開催する際には、ぜひデザイナーやコーダーの方にもご参加いただきたいです。
また、AWS版のMovable Typeは、通常は1時間あたり7セントのライセンス料がかかりますが、EC2のマイクロインスタンスで使う場合に限り、Movable Typeのライセンス料が無料になります(EC2のインスタンスの利用料金は必要)。
AWS版Movable Typeならインストールも簡単ですので、ぜひお試しいただければと思います。
なお、次回のMT東京のイベントは、7月25日(金)の午後を予定しています。
内容はMovable Type初心者向けのハンズオンになる予定です。
詳細が決まり次第告知いたします。