「WordPressで学ぶPHP(3)関数編」を発売しました。
本書は「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」「WordPressで学ぶPHP(2)データ構造(配列・オブジェクト)編」の続編にあたり、PHP組み込みの関数や、独自の関数を作る方法などを解説します。
Kindle本で、定価400円です。
MTOSインストール済みVagrant環境の使い方(その1)
先日行われたMTDDC 2013で、「Vagrantのすすめ」というLightning Talkをさせていただきました。
その中で紹介した「MTOSインストール済みVagrant環境」の使い方を解説します。
短時間でMTOSインストール済みのローカル環境を作ることができます。
1.Vagrantとは
まず、「Vagrant」について簡単に紹介します。
Vagrantは、大まかにいえば、「仮想環境をコマンドで管理するツール」です。
仮想環境の作成/設定/起動/終了などの操作を、コマンドで行うことができます。
そのため、同じ環境を多数作成したり、他の人に配布したりといったことを行いやすくなります。
元々はVirtualBox用のツールでした。
現状も、基本的にはVirtualBoxと組み合わせて使います。
ただ、VirtualBoxだけでなく、VMWareやAmazonEC2にも対応しています。
MTOSインストール済みVagrant環境では、Vagrantの仕組みを活用して、MTOSインストール済みのローカル環境を短時間で作れるようにしました。
nginx/PSGIを組み込んでありますので、管理画面のレスポンスも良好です。
2.VirtualBoxとVagrantのインストール
MTOSインストール済み環境を使うには、まずご自分のパソコンにVirtualBoxとVagrantをインストールします。
それぞれ以下からダウンロードします。
3.MTOSインストール済み環境の初期化
VirtualBoxとVagrantのインストールが終わったら、MTOSインストール済み環境を初期化します。
ハードディスクにVagrant用の作業フォルダを1つ作り、そこで作業を行います。
3-1.Windowsの場合
Windowsの方は、コマンドプロンプトを起動して、以下の順にコマンドを入力します。
ドライブ名: md 作業フォルダ名 cd 作業フォルダ名 vagrant init mt http://bit.ly/14YqsP7
例えば、Dドライブのルートに「mt_vagrant」という作業フォルダを作るとします。
この場合、以下のコマンドを入力します。
d: md \mt_vagrant cd \mt_vagrant vagrant init mt http://bit.ly/14YqsP7
3-2.Macの場合
Macの方は、ターミナルを起動して、以下の順にコマンドを入力します。
mkdir 作業フォルダ名 cd 作業フォルダ名 vagrant init mt http://bit.ly/14YqsP7
例えば、自分のホームフォルダに、「mt_vagrant」という作業フォルダを作るとします。
この場合、以下のコマンドを入力します。
mkdir mt_vagrant cd mt_vagrant vagrant init mt http://bit.ly/14YqsP7
4.仮想環境の起動
仮想環境を起動するには、作業フォルダに入った状態で、「vagrant up」のコマンドを入力します。
Windowsの方だと、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します。
ドライブ名: cd 作業フォルダ名 vagrant up
また、Macの方はターミナルで以下のコマンドを実行します。
cd 作業フォルダ名 vagrant up
仮想環境の起動中は、その進捗状況が表示されます。
そして、起動が終わると、コマンドを入力できる状態に戻ります。
なお、仮想環境の初回起動時には、仮想環境のファイルをダウンロードするので、その分の時間がかかります。
また、2回目以降の起動時も、起動には数十秒程度の時間がかかります(マシンのスペックによります)。
5.MTOSにログイン
仮想環境が起動したら、Webブラウザで「http://localhost:8080/mt/mt.cgi」にアクセスします。
5-1.初回起動時
初回のアクセスの際には、MTOSのインストールウィザードが起動します。
最初の画面では、ユーザー名/表示名/パスワードを自分で決めて入力します。
またメールアドレスも入力して、「システムのメールアドレスとして利用する」のチェックをオンにします。
次の画面では、ウェブサイト名を入力し、テーマを選びます。
なお、ウェブサイトURLとウェブサイトパスは、通常は初期値のままにしておきます。
この後、「インストール」ボタンをクリックすると、MTOSがインストールされます。
次回以降は、「http://localhost:8080/mt/mt.cgi」にアクセスすると、MTOSのログインのページが開きます。
自分で決めたユーザー名/パスワードでログインします。
6.仮想環境の終了
MTOSでの作業が終わったら、作業フォルダに入り、「vagrant halt」のコマンドを実行して、仮想環境を終了します。
Windowsの方だと、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します。
ドライブ名: cd 作業フォルダ名 vagrant halt
また、Macの方はターミナルで以下のコマンドを実行します。
cd 作業フォルダ名 vagrant halt