「WordPressで学ぶPHP(4)通信編」を発売しました。
本書は、「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」「WordPressで学ぶPHP(2)データ構造編」「WordPressで学ぶPHP(3)関数編」の続編にあたり、Webブラウザとサーバー(PHP)との通信と、PHPから他のサーバーに通信することについて解説します。
CentOS 6.x用MTOSインストールスクリプト(その1)
先日、Twitterで@wokamotoさんの以下のツイートを見かけました。
CentOS 6.x用のMTOSインストールスクリプトを公開されていました。
CentOS 6 に MTOS 入れて動かすためのメモ bit.ly/16r3MEZ コレで良いかな?おしえて MTOS のエロい人!
— wokamotoさん (@wokamoto) 2013年4月1日
早速スクリプトを試して、若干修正したものを公開します。
スクリプト自体は全自動で動作しますが、その前後の作業もあって手順がやや長いので、2日に分けて使い方を解説します。
1.概要
Movable Type 5.2で、nginx+PSGIに対応しました。
その環境を作れば、管理画面のレスポンスが大幅に向上し、かなり使いやすくなります。
ただ、nginxやPSGIの環境を作るのは、手間がかかることです。
今回公開されたスクリプトを使うと、CentOS 6.x上で、nginx+PSGI環境のMTOSを全自動で作ることができます。
CentOSはサーバー用Linuxの中で特によく使われていて、対応しているVPS/クラウド/専用サーバーも多いです。
今回のような自動インストールスクリプトがあれば、VPS等でMTOSを手軽に始めることができます。
冒頭で述べたように、こちらでスクリプトの動作を試してみました。
そして、スクリプトの以下の処理を追加してみました。
- CentOSにMTOS管理用ユーザーを作成
- MySQLのデータベースの文字コードを設定
- MySQLのrootユーザーのパスワードを設定
- Movable Typeのデータベースの名前/ユーザー名/パスワードを設定
- nginxのアップロードサイズの上限を設定
2.スクリプトのダウンロードと書き換え
このスクリプトは、インストールが終わったばかりのCentOS 6.xに、nginx/MySQL/PHP/Perl/MTOSなどの一式をまとめてインストールします。
nginx/MySQL/PHP/Perlは、いずれもまだインストールしていない状態を想定しています。
インストールは全自動で進みますので、スクリプトを実行して、あとは放っておくことができます。
サーバーのスペック等によりますが、インストール完了まで1~2時間ぐらいかかります。
スクリプトは以下からダウンロードします。
ダウンロードしたファイルの先頭の方に、ユーザー名やパスワードを指定する部分があります。
# user settings LoginUser='mt' LoginPass='pass' # database settings DBName='mt' DBUser='mt' DBPass='pass' DBRootPass='hoge'
これらの各行を、以下のように書き換えます。
項目 | 内容 |
---|---|
LoginUser | MTOS管理用ユーザーのユーザー名を指定します。 ここで指定したユーザーを、CentOSに自動的に作成します。 |
LoginPass | MTOS管理用ユーザーのパスワードを指定します。 |
DBName | MTOS用のデータベースの名前を指定します。 ここで指定したデータベースを、MySQLに自動的に作成します。 |
DBUser | MTOS用のデータベースに接続する際のユーザー名を指定します。 ここで指定したユーザーを、MySQLに自動的に作成します。 |
DBPass | MTOS用のデータベースに接続する際のパスワードを指定します。 |
DBRootPass | MySQLのrootユーザーのパスワードを指定します。 ここで指定したパスワードを、MySQLに自動的に設定します。 |
例えば、以下のようにしたいとします。
項目 | 設定 |
---|---|
管理用ユーザーのユーザー名 | melody |
管理用ユーザーのパスワード | nelson |
MTOS用データベースの名前 | mtos |
MTOS用データベースに接続する際のユーザー名 | mtos_melody |
MTOS用データベースに接続する際のパスワード | mtos_nelson |
MySQLのrootユーザーのパスワード | rootpass |
この場合、mt.shの先頭の部分を以下のように書き換えます。
# user settings LoginUser='melody' LoginPass='nelson' # database settings DBName='mtos' DBUser='mtos_melody' DBPass='mtos_nelson' DBRootPass='rootpass'
スクリプトを書き換えたら、ファイルを保存します。
その際には、改行コードがLFになるようにします。
3.スクリプトの実行
ファイルを保存したら、そのファイルをCentOSにアップロードします。
そして、CentOSにログインします。
この後、以下順にコマンドを入力して、スクリプトを実行します。
「/path/to」の部分は、スクリプトのファイルをアップロードしたディレクトリに置き換えます。
また、「su」のコマンドを実行すると、CentOSのrootユーザーのパスワードを入力することが求められますので、パスワードを入力します。
cd /path/to chmod 755 mt.sh su ./mt.sh
これでインストールが始まります。
前述したように、インストールには1~2時間程度かかります。
インストールが終わると、以下のように表示されます。
****************************** ******* MTOS Installed ******* ******* Let's enjoy! ******* ******************************