MTOSインストール済みAMIの使い方(その7・SFTPでのファイルのアップロード)

MTOSにプラグインをインストールしたり、MTOS自体をバージョンアップしたりする際には、SFTP(SSH File Transfer Protocol)を使ってファイルをアップロードします。
MTOSインストール済みAMIの使い方のその7として、SFTPでファイルをアップロードする手順を解説します。

1.FileZillaのインストール

SFTPに対応したソフトはいくつかありますが、Windows/Mac/Linuxに対応したソフトとして、FileZillaがあります。
FileZillaのサイトから、FileZilla Clientをダウンロードしてインストールします。

2.鍵の登録

FileZillaをインストールしたら、まず鍵のファイルをFileZillaに登録します。

FileZillaを起動し、「編集」→「設定」メニューを選び(Macでは「FileZilla」→「Preference」メニュー)、「設定」のダイアログボックスを選びます。
画面左端の「ページを選択」の部分で「SFTP」を選び、「鍵ファイルを追加」のボタンをクリックして、ファイル選択ダイアログボックスで鍵のファイルを指定します。

「SFTP」を選んで「鍵ファイルを追加」ボタンをクリック

鍵のファイルを選ぶと、以下のようなメッセージが表示されます。
「はい」ボタンをクリックして、FileZillaの形式に変換します。

鍵をFileZilla形式に変換する

次に、変換後の鍵の保存先を指定するダイアログボックスが開きます。
ファイル名を付けて保存します。

保存が終わると、「設定」のダイアログボックスに戻り、変換後の鍵のファイル名等が表示されます。
「OK」ボタンをクリックして、ダイアログボックスを閉じます。

鍵の変換が終わった状態

3.SFTPで接続する

鍵の設定が終わったら、次にSFTPでインスタンスに接続します。

FileZillaで「ファイル」→「サイトマネージャ」メニューを選び、サイトマネージャを開きます。
まず、「新しいサイト」のボタンをクリックして、サイトを作成します。
「エントリを選択」の部分に「新規サイト」と表示され、編集できる状態になりますので、サイト名を決めて入力します。

次に、画面の右半分で、以下のように接続の設定を行います。

ホストインスタンスのIPアドレスを入力します。
プロトコル「SFTP - SSH File Transfer Protocol」を選びます。
ログオンの種類「通常」を選びます。
ユーザ「ec2-user」と入力します。

接続の設定を行ったところ

初めて接続する際には、「不明なホスト鍵」というメッセージが表示されます。
「常にこのホスト鍵を信用し、この鍵をキャッシュに追加」のチェックをオンにして、「OK」ボタンをクリックします。

鍵をキャッシュに保存する

これで、他のFTPソフトと同じようなユーザーインターフェースで、ファイルをアップロード/ダウンロードできる状態になります。
MTOSは「/var/www/ssl/mt」ディレクトリにインストールしてあります。
このディレクトリにプラグインのファイルをアップロードして、プラグインをインストールすることができます。

4.Movable Typeのアップグレード

MTOSの新しいバージョンが出たときには、SFTPでファイルをアップロードすれば、アップグレードすることができます。
また、個人無償ライセンスのMovable Typeや、商用ライセンスのMovable Typeをアップロードして、MTOSに上書きすることもできます。

この場合、クライアント側でZipファイルを解凍してアップロードすると、非常に時間がかかります。
Zipファイルをインスタンスにアップロードし、SSHでインスタンスに接続して、コマンドでZipファイルを解凍すれば、非常に短時間でアップグレードすることができます。

まず、Zipファイルを「/var/www/ssl」ディレクトリにアップロードします。
次に、SSHで接続し、以下のコマンドを入力して、Zipファイルを解凍します。
「○○○」は、アップロードしたZipファイル名に置き換えます。
たとえば、Movable Type 5.2.2の個人無償ライセンスの場合だと、「unzip MT-5_2_2.zip」と入力します。

cd /var/www/ssl
unzip ○○○.zip

これでZipファイルが解凍され、Zipファイルと同じような名前のディレクトリが作成されます。
ここで、以下のコマンドを入力して、解凍したファイルで既存のMTOSを上書きします。
「○○○」には、解凍でできたディレクトリ名を入れます。

cp -r -f ○○○/* mt

上書きが終わったら、Webブラウザでmt.cgiに接続します。
アップグレードのメッセージが表示されたら、画面の指示に従ってアップグレードの操作を行います。