日本中央バス「東海ライナー」

先週のMTDDC Meetup Nagoyaに行く際に、前橋から名古屋まで、日本中央バスの「東海ライナー」を利用しました。
結構マニアック(?)な路線で、また廃止される可能性もありそうなので、ネタとして取り上げたいと思います。

東海ライナー

東海ライナーの概要

日本中央バスは群馬県前橋市に本社があるバス会社です。
前橋周辺の路線バスや、群馬県を起点とした高速バスを運行しています。

日本中央バスでは、以前から、群馬県と名古屋・京都・大阪を結ぶ夜行高速バスとして、「シルクライナー」を運行しています。
シルクライナーには仕事や帰省で何度か乗ったことがありますが、いつもそこそこ席が埋まっていて、需要は十分にあるようです。

ここ数年、日本中央バスは高速バスの路線を徐々に拡大しています。
「東海ライナー」もその1つで、2~3年ほど前2010年4月から運行が始まりました。
群馬県と静岡・浜松・名古屋を結ぶ昼行の高速バスで、シルクライナーを補完するような位置づけになると思います。

シルクライナーは夜行バスなので、夜間に通過する群馬県と名古屋の間は無視しています(上信越道・長野道・中央道経由)。
一方、東海ライナーは静岡と浜松を経由し、群馬~名古屋間の全区間を利用する乗客よりも、群馬~静岡・浜松間と、静岡・浜松~名古屋間の利用客も狙っているようです。
群馬~名古屋間は、以下のルートを経由します。

前橋駅・高崎駅・ららん藤岡→藤岡IC→(上信越道)→藤岡JCT→(関越道)→鶴ヶ島JCT→(圏央道)→八王子JCT→(中央道)→大月JCT→(中央道河口湖方面)→河口湖IC→(東富士五湖道路)→須走IC→(国道138号)→御殿場IC→(東名道)→静岡IC→静岡駅→静岡IC→(東名道)→浜松IC→浜松駅→浜松西IC→(東名道)→豊田JCT→(伊勢湾岸道)→名古屋南JCT→(名古屋高速)→金山駅・名古屋駅

東海ライナーは、1日2往復が設定されています。
群馬・名古屋を早朝に発車して昼過ぎに目的地に到着する便と、群馬・名古屋を昼過ぎに発車して目的地に夜遅くに着く便があります。
今回のMTDDCでは、名古屋に行く際に、群馬を早朝に出発する便を利用しました。

貸切状態

私が乗車したのは4月15日(金曜日)でした。
前橋駅南口で乗車しましたが、その時点での乗客は私一人でした。
その後、藤岡でもう一人乗車してきただけで、ほぼ貸切状態でした。

そのもう一人の方は、静岡駅で下車しました。
静岡や浜松からの乗客はなく、名古屋までは乗客は私だけになりました。

群馬から名古屋に行く人は、それなりにいると思います。
ただ、東海ライナーよりもシルクライナーの方が便利なので、東海ライナーで名古屋まで行く人は少ないと思います。
また、群馬から静岡や浜松に行く人は、そう多くはなさそうです。
そのため、上に書いたように、需要はかなり少ないようです。

東海ライナーについてネットで検索してみたところ、他に何件かの記事がありました。
それらの記事を見ても、やはり乗客は少ないようでした。

静岡・浜松~名古屋間のメリットがない

前述したように、東海ライナーは、静岡・浜松~名古屋間の利用も狙っていると思います。
ただ、料金/所要時間的にメリットが特にありません。
JRの在来線に乗ったとしても、東海ライナーとほぼ同じ時間/金額で、静岡・浜松~名古屋間を移動することができます。

静岡・浜松~名古屋間の利用も狙うなら、その間の料金をもっと安くする必要があるでしょう。
また、静岡・浜松のどちらかだけ停車するようにして、所要時間を短縮することも必要でしょう。

いつ廃止されてもおかしくなさそう

ここまでに書いたような状況なので、東海ライナーは存続できているのが不思議です。
おそらく採算は合っていないでしょう。
そう遠くないうちに、廃止されてもおかしくなさそうです。

日本中央バスについてネットで調べてみると、過去にも意表をつくようなことをいくつかやってきたようです。
東海ライナーもその一つなのかも知れません。

バスマニアの方は、幻の路線になる前に、ぜひ東海ライナーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。