東証がETNを解禁

昨日(2011年1月28日)、東京証券取引所がETN(指標連動証券、Exchange Traded Note)の上場を、4月をめどに解禁することを発表しました。

現在、東証等ではETF(上場投資信託、Exchange Traded Fund)が上場されていて、取引されています。
ETFは証券取引所で株と同様に取引できる投資信託で、日経平均株価等の指標に連動して値段が決まります。

ETNもETFと同様に、各種の指標に連動して値段が決まる商品です。
ただ、商品の設計が異なります。
ETFは、基本的には実際の株式等に投資する投資信託です。
一方のETNは、指数に連動した値段で、発行体が買い取りを保証する有価証券です。

ETNでは、ETFと違って資産の裏付けが必要ありません。
そのため、ETFとして運用しにくいような指標に対しても(たとえば、国外の投資家が投資できない株式に関する指標)、ETNなら商品化することができます。
また、ETFだと対象の指標と100%連動させることは難しいですが、ETNではその点をクリアできます。

一方、資産の裏付けがないため、ETNでは発行体の信用度リスクが発生します。
たとえば、発行体が倒産してしまうと、ETNは紙くずになってしまいます。
この点で、ETNはETFよりもリスクが高いと言えます。

東証では、ETNの発行体に対して上場審査や廃止の基準を課して、信用度が高い発行体に限定して発行を認めます。
ただ、信用度が高い発行体であっても、100%の安全性は保障できませんので、その点は頭に入れておく必要があります。