ドル安

今日(8月4日)の外国為替市場で、1ドルが85円台に突入しています。
2009年11月27日以来、およそ8ヶ月ぶりのドル安水準になりました。

春ごろにはギリシャを震源としたユーロ危機が起こり、ユーロが大幅に下落する展開になりました。
しかし、その後はアメリカの景気後退の方が強く意識されるようになり、各通貨に対してドルが安くなりつつあります。

アメリカでは失業率がなかなか改善せず、国民の不満が高まっていると言われています。
その影響で、今年11月のアメリカの中間選挙では、オバマ大統領の民主党が大幅に議席を減らし、共和党が過半数を制するという予測も出ています。
アメリカの不安の1つとして、リーマンショック等の影響によって政府債務が大幅に増加したことがあげられます。
共和党が議会で過半数を取れば、この状況が少しは変わるかもしれません。
ただ、アメリカの不景気は政治の問題だけではないので、判断が難しいところです。

また、リスク回避のために、債券を買う動きも続いています。
今日の日本の債券市場では、10年国債の利回りが1%を割り込んで0.995%になりました(債券は人気が上がると利回りが下がります)。
利回りが1%を割ったのは、2003年8月以来7年ぶりのことだそうです。

ドル安が続くと、アメリカへの輸出に依存している企業にとって、打撃が大きいです。
日本の経済にも悪影響が出ることが懸念されます。
今日(8月4日)の日経平均株価も、ドル安の影響を受けて204.67円値下がりし、終値は9,489.34円でした。
ドルの動向に注目する必要があると言えるでしょう。