拙著「WordPress Web開発逆引きレシピ」が発売されました。
WordPressの様々なカスタマイズについて、逆引きの形式で取り上げています。
PHP 7.0での動作確認も行っています。
JumpBox を使ったローカル環境の作成(その5・ネットワークの設定(後半))
「JumpBoxを使ったローカル環境の作成」の第5回として、LAMPdのIPアドレスを固定する手順を解説します。
1.設定の意味
前回までの設定では、LAMPdを起動するたびに、ルーターのDHCPによってIPアドレスが決まります。
そのため、LAMPdのIPアドレスは、一定の値にはなりません。
一方、WindowsやMacからLAMPdにアクセスする際には、IPアドレスでアクセスする機会が多いです。
そのため、IPアドレスがころころ変わってしまうと、何かと都合が悪いことが出てきます。
例えば、LAMPd上のWebページをブックマークする場合、IPアドレスが変わると、ブックマークをやり直す必要が生じます。
そこで、LAMPdのIPアドレスを固定し、常に同じアドレスにアクセスできるようにします。
2.設定ページにアクセスする
まず、WebブラウザでLAMPdの設定ページにアクセスします。
設定ページのアドレスは、LAMPdのウィンドウの「Management Page」のところに表示されていて、「https://IPアドレス:3000/」のような形になっています。
Management Pageにアクセスすると、「証明書が無効」というようなメッセージが表示されます。
例えば、Firefoxだと、「接続の安全性を確認できません」というメッセージが表示されます。
このメッセージが出るのは仕様なので、気にせずアクセスを続けます。
例えば、Firefoxでは、「接続の安全性を確認できません」の画面で、「危険性を理解した上で接続するには」のリンクをクリックします。
すると、以下のような状態になりますので、「例外を追加」ボタンをクリックします。
そして、次に表示される画面で、「証明書を取得」のボタンをクリックし、さらに「セキュリティ例外を承認」のボタンをクリックします。
これで、設定ページが開きます。
なお、パスワードを入力するページが表示された場合は、LAMPdの初期設定時に指定したパスワードを入力します。
3.IPアドレスの設定
設定ページが開いたら、ネットワーク設定のページで、IPアドレスを設定します。
「Configuration」のところにある「Network」をクリックすると、ネットワーク設定のページが開きます。
まず、「Set network configuration manually」のラジオボタンをオンにします。
すると、IPアドレスを設定する項目が表示されますので、以下のように設定します。
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
IP Address | LAMPdに割り当てるIPアドレスを入力します。 一般的なルーターでは、IPアドレスは「192.168.x.y」の形式で設定することが多いです。 「x」はルーターのIPアドレスと同じ値にします。 また、「y」は1~254の間で、ネットワーク上の他の機器と重ならないアドレスを指定します。 |
Netmask | ルーターのIPアドレスが「192.168.x.y」の形式なら、この欄には「255.255.255.0」と入力します。 |
Default Gateway | ルーターのIPアドレスを入力します。 |
First DNS Server | ルーターのIPアドレスを入力します。 |
Second DNS Servers | 空欄にしておきます。 |
設定が終わったら、「Configure Networking」のボタンをクリックします。
設定が終わってしばらくすると、LAMPdのウィンドウのIPアドレスも更新されます。
IPアドレスが更新されたら、「https://更新後のIPアドレス:3000/」にアクセスしてみて、LAMPdにログインするページが表示されることを確認します。