CSS Nite 4周年記念イベント(Vol.40 reprise)参加レポート

昨日(11月10日)に、東京・御茶ノ水のデジタルハリウッド本校にて、「CSS Nite 4周年記念イベント(Vol.40 reprise)」が開催されました。
HTML5についての特集で、非常に有意義なイベントでした。

CSS Nite4周年記念イベント

HTML5は、仕様策定中の新しいHTMLの規格です。
canvasやsectionなどの新しい要素等が追加され、WebページやWebアプリケーションをより製作しやすくなると思われます。
ただ、現在ではまだ仕様策定中なだけに、情報が錯綜していて、分かりづらい面があります。
このような中で、今回のイベントは、HTML5の現状を整理するのに役立ちました。

HTML5、きちんと。

1つ目のセッションは、株式会社ミツエーリンクスの矢倉眞隆氏による、「HTML5、きちんと。」でした。
大まかには、以下のような内容でした。

  • これまでのあゆみ(HTML5が登場するにいたった背景)
  • XHTMLとの関係
  • HTML5のもう1つの目的(Webブラウザ間の互換性の向上)
  • HTML5の新機能(特に、section/articleなどのアウトライン関係の要素について)
  • HTML5の勧告の時期
  • HTML5をどのように利用していくか

現在のHTML5の全体像をまとめた内容で、特に要素についての解説が参考になりました。

HTML5のメリットを活かしたコンテンツアイデア

2つ目のセッションは、面白法人カヤックの山田敬美氏による「HTML5のメリットを活かしたコンテンツアイデア」でした。
イケメンホイホイ」のiPhone版を製作する中での、HTML5の活用についてお話をいただきました。

現状ではWebブラウザがHTMLにまだ十分に対応していなので、一般のWebサイトをHTML5で作るのは困難です。
そのような中で、iPhoneに特化したサイトを作ることで、Webブラウザ間の互換性の問題を避け、HTML5を活用することができるというのが、アイデアとして面白かったです。

また、実際に使われたHTML5の技術についてもお話がありました。
アプリケーションキャッシュやローカルストレージなど、新機能について具体的に解説があって良かったです。

HTML 5(現段階の WD)のセマンティクスの実装

最後のセッションは、株式会社メタフェイズの小山田晃浩氏による「HTML 5(現段階の WD)のセマンティクスの実装」でした。
ブログ的なWebページを例に、HTML5を使ってマークアップする方法を具体的に解説していただきました。

HTML5では、sectionやarticleなどの要素を使って、文書のアウトラインを明確にすることが、1つの特徴です。
事例を見ることで、これらの要素の使い方がだいぶクリアになりました。

まとめ

前述したように、HTML5は現状では仕様策定中で、Webブラウザの対応もまちまちなので、実務で使える状況ではありません。
しかし、(X)HTML+CSSが普及したのと同様に、徐々にHTML5の普及が進んでいくと思われます。
canvas要素など、現状のWebブラウザでもそこそこ使える部分もありますので、そういったところからHTML5を徐々に導入していくのが良さそうです。

お話をいただいた方々、またイベントを運営されたCSS Niteの鷹野さんやスタッフの方々に、御礼申し上げます。

お話いただいた方々