GMが破産法を申請

アメリカの自動車メーカー最大手のGM(ゼネラル・モーターズ)が、米国時間の6月1日破産法の適用を申請しました。
GMは、国による管理の下で、早期再建を目指すことになりました。

再建の過程では、工場の廃止や生産台数の縮小、不採算なブランドからの撤退、販売網の縮小など、大幅なリストラが行われます。
3か月以内に破産手続きを完了して、新たなGMとして再出発する予定です。

昨日のアメリカの株式市場は、新生GMへの期待感から、株価が上昇しています。
1日のニューヨークダウは、先週末より221.11ドル上昇して8,721.44ドルで引け、今年の3月に株価が上がりだしてからの高値を更新しました。


2009年以降のニューヨークダウの動き(クリックでチャートを大きく表示)

日本では、昨日の時点でGMが破産法適用を申請するというニュースが流れていて、昨日に株価が上昇していました。
今日も日経平均株価は上昇して、今年の高値を更新しました。
ただ、午後は株価が伸び悩み、日経平均株価の終値は26.56円高の9704.31円でした。


2009年以降の日経平均株価の動き(クリックでチャートを大きく表示)

今日(6月2日)には、与謝野財務・金融・経済財政相が「日本の景気は1~3月期が底だと思う」と発言しました。
昨年秋から急激に景気が悪化していましたが、このところ経済指標にも底打ち感が出始めています。
今の株価の上昇は、景気回復を先取りする形になってきたように見受けられます。

もっとも、GMが破産法を申請した影響は、自動車業界を中心に、これから幅広く出てくるものと思われます。
状況によっては、景気が二番底をつける可能性も否定できません。
今後の動向に注目したいです。