HP Mini 2140レビュー

HP Mini 2140先日、HPのネットブック「HP Mini 2140」の新モデルが発表されました。
1366×768ピクセルのディスプレイが搭載され、またOSにWindows XP Professional(Windows Vista Businessのダウングレード)がインストールされているなど、従来のネットブックとは一味違います。
 
発売初日の4月20日に注文したところ、4月24日に到着しました。
1週間ほど使ったところですが、レビューしてみたいと思います。

1.ディスプレイ

冒頭にも書いたように、新モデルの特徴の1つは、ディスプレイが1366×768ピクセルであることです。
たいていのネットブックは1024×600または1024×576ピクセルなので、縦横ともにほぼ1.33倍、ピクセル数で約1.8倍の解像度です。

一方、ディスプレイのサイズは10.1インチワイドで、これまでのネットブックと同じです。
したがって、1ピクセルあたりのサイズが従来のネットブックよりも小さくなります。
実際、最初に画面を見たときにも、「文字が小さい」という印象を受けました。

ちなみに、SOTECのネットブック(C1)と並べてみると、以下の写真のようになります。
写真では分かりにくいですが、HP Mini 2140ではアイコンが縦に9個並んでいるのに対し、C1では縦に7個しか並びません。

HP Mini 2140とSOTEC C1との比較

なお、ディスプレイはグレアタイプで、映り込みがあります。
映り込みが気になる方は、アンチグレアタイプの保護フィルムを貼ると良いでしょう。

2.バッテリー

付属のバッテリーは3セル(28Whr)です。
仕様上は、約4.5時間使用可能とされています。

今のところ、バッテリーだけで使ったことはまだないので、実際の使用可能時間は測っていません。
ただ、Windows XPのバッテリメーターによると、バッテリーをなるべく消費しない設定にしても、フル充電時で残り時間は2時間強と表示されます。
屋外で長時間連続して使いたい場合は、オプションの6セルバッテリーが必要になりそうです。

なお、汎用バッテリーのSlim 60を接続してみましたが、残念ながら認識しませんでした。
HP Mini 2140には、純正ACアダプタを認識するような機能があるようで、それ以外の方法では給電できないようです。

3.動作速度

CPUは、一般的なネットブックと同様に、Atom N270(1.6GHz)が搭載されています。
Webページを見たり、メールを送受信したりする分には、特に問題はありません。
また、WordやExcelなどのビジネスアプリケーションをちょっと使う程度なら、特に遅くはありません。

ただ、Web系の開発用に使うには、厳しい感じを受けました。
試しに、Fedora 11 Previewをインストールして、その上にMovable Typeをインストールして使ってみましたが、かなり重いです。
管理画面内でページを移動するたびに、5秒程度待たされます。

ちなみに、インストール直後の記事がない時点で全再構築を行うと、30秒近くかかりました。
レンタルサーバーだと、同じ作業が10秒以内で済むので、いかに重いかが分かります。
Movable TypeをFastCGI化するとだいぶ改善はしましたが、それでもレンタルサーバーと同程度の重さです。

4.ハードディスクの交換

HP Mini 2140の新モデルでは、160GB/7200回転のハードディスクのモデルと、80GBのSSDのモデルがあります。
私が購入したのは、ハードディスクのモデルです。

一般的な使い方なら、160GBで特に問題ないと思います。
ただ、Windows XPとLinux(Fedora)のデュアルブートにしようと思ったので、320GBのハードディスクに交換してみました。
交換の手順は以下の通りで、やや手間がかかります。

  • バッテリーを外します。
  • 3箇所のねじが見えますので、それらを外します。
  • キーボードを外します。
  • ハードディスクが見えます。3箇所のねじで固定されていますので、ねじをすべて外します。
  • ハードディスクを取り出します。
  • ハードディスクはケースに覆われていますので、ねじを外してケースから取り出します。
  • ここまでの手順を逆に戻り、新しいハードディスクをとりつけます。

なお、最近のメーカー製のパソコンでは、ハードディスクにリカバリ用の領域がとられていることがよくあります。
そのために、ハードディスクを交換する際に、リカバリ領域を新しいハードディスクにコピーするのにてこずることがあります。

一方、HP Mini 2140では、ハードディスクにはリカバリ領域はなく、リカバリ用のメディアが付属する形になっています。
そのため、ハードディスク間でのコピーは簡単でした。