福田総理辞任の株式市場への影響

ニュースで報じられている通り、昨日(9月1日)に福田総理が辞任を発表しました。
政治の混乱によって株式市場に悪影響が出ることが懸念されましたが、今日(9月2日)の午前中は特に目だった影響はなく、日経平均株価の午前の終値は前日比63.11円プラスの12,897.29円でした。

昨日夜の時点では、市場関係者のコメントでは「株安は避けられない」という見方が多かったです。
しかし、今日は寄り付きこそ安かったですが、その後は徐々に日経平均株価は値上がりしました。
福田総理はいつ辞任してもおかしくないような状況だったので、株価にはすでに辞任が織り込まれていたと考えられそうです。

また、昨日はアメリカの株式市場がLabor Dayで休場でした。
さらに、ハリケーンのグスタフの勢力が弱まっていて、メキシコ湾岸の石油関連施設への影響が少なそうだという見方から、原油価格が下落しました。
このように、外部のマイナス要因が少なかったことの方が、ここまでの株価の動きに与えた影響が大きいのではないかと思われます。

昨年9月26日に安倍元総理が辞任したときにも、その直後の株式市場への影響は特になく、10月中旬までは日経平均株価は上昇傾向が続きました。
その後は下落に転じましたが、安倍元総理の辞任が原因だったわけではなく、サブプライムローン問題の深刻化の影響がはるかに大きかったです。

もっとも、ここまでの動きだけでは、今後の動向はまだ判断できません。
景気悪化や物価高が進んでいる中で、政治が混乱するとなると、株価への悪影響はこれからじわじわと出てくることが考えられそうです。