投資教育がもっと必要

Yahoo!のトピックスによると、投信会社アンケートで、「退職金を元手に投資した人のうち、約60%の人が含み損を抱えている」という結果が出ているそうです。
このアンケートの結果をさらに見ていくと、日本での投資教育の不十分さが感じられる内容になっていました。

元記事はこちら

2003年春から日本の株式市場は上昇傾向でした。
しかし、2007年夏以降、サブプライムローン問題の影響で、日本株が激しく売られる展開になりました。
現在の日経平均株価は13,000円をやや割った水準ですが、これは2007年夏のピーク時に比べると約3割安いです。

元記事によると、投資先としては、日本株の投資信託が半分強を占めているそうです。
今の日経平均株価は、2005年の9月ごろと同程度ですので、その後に日本株の投資信託を買い始めた方は、大半が含み損の状態になっているものと思われます。

また、元記事によると、含み損を抱えている方の50%が「中長期運用が前提だから売らない」と答えたということです。
ただ、退職者という年齢層を考えると、「株式に長期投資」というのは、あまりお勧めできる選択ではありません。

さらに、約30%の方が「損失を確定したくないから売らない」と答えているということです。
しかし、この「損失を確定したくない」というのは、投資に失敗するもっともよくあるパターンの1つです。
投資の格言の1つに、「損を切って利を伸ばせ」というものがあります。
損失になっているものはすっぱりと売り、利益が出ているものは保有し続けるのが、運用に成功するポイントです。

このアンケートの結果のように、退職金などのまとまったお金が入ると、予備知識なしにいきなり投資に走ってしまう人も多いようです。
しかし、それでうまくいくほど、投資は甘くありません。
中学・高校・大学などで投資について教えるなど、もっと投資に関して学ぶ機会を増やす必要があると思います。