Movable Type 4.2RC1リリース

米国時間の29日、Movable Type 4.2のRC1(Release Candidate 1、リリース候補版1)が公開されました。
これまで4.15として開発が進められてきましたが、4.2とバージョン番号を改めてリリースされます。
また、正式版は6月下旬にリリースされる予定ということです。

1.ダウンロード

MOVABLETYPE.JPで、日本語版のRC1をダウンロードすることができます。
RC1は、MTOS版と、商用版(プロフェッショナルパック同梱)が用意されています。

2.パフォーマンスの向上

Movable Type 4.2は、主にパフォーマンス面が改良されています。

まず、管理画面(mt.cgi)のパフォーマンスが上がりました。
従来は、mt.cgiの本体(CGI.pm)は1つの巨大なファイルでしたが、これをいくつかのブロックに分割することで、CGI起動時の処理を減らして、速度を向上させています。

また、再構築のパフォーマンスもアップしています。
特に、テンプレートモジュールのキャッシュの機能を使うことで、大きなパフォーマンスアップが得られます。

3.検索機能の強化

これまでのMovable Typeは、「検索が遅い」という弱点がありました。
記事を1件ずつ正規表現で検索していたのが、遅さの理由です。

一方、Movable Type 4.2では、SQLで検索を行うようになりました。
そのため、検索が大幅に高速化しました。

また、従来は検索が遅かったため、検索結果には最近の一部の記事しか出てきませんでした。
これに対し、Movable Type 4.2では全文検索が可能になっています。

さらに、検索結果はページ分割して表示することもできるようになりました。
標準のテンプレートには、ページ分割のタグが組み込まれていて、デフォルトでは1ページに20件ずつ検索結果が表示されます。

4.使い勝手の改良

上記のほかにも、以下のように使い勝手の面でも改良がいくつか行われています。

  • テンプレート一覧ページでインデックス/アーカイブ/テンプレートモジュール/システムのテンプレートが一覧表示される(MT3.1の頃のような感じ)
  • テンプレートごとに再構築方式を柔軟に設定
  • テンプレートの変更時に、再構築せずにプレビューすることが可能
  • 標準テンプレートのモジュール化の緩和
  • コメント返信のプラグインが標準装備

5.TypePad AntiSpamサービス

Movable Type 4.2RC1の公開とともに、「TypePad AntiSpam」というサービスのβ版も公開されました。
コメントスパムを排除するためのサービスで、無料で利用することができます。

TypePad AntiSpamサービスは、さまざまなシステムに組み込むことができるような形を取っています。
MT4.2RC1には、TypePad AntiSpamサービスを利用するためのプラグインが同梱されています。
また、MT3.2以降に対応したプラグインと、WordPress 2.3/2.5に対応したプラグインも公開されています。