パソコンの新ジャンル「Netbook」と「Nettop」

3月4日~9日に、ドイツでIT関連の総合展示会である「CeBIT 2008」が開催されました。
その中で、パソコンの新ジャンルとして、「Netbook」と「Nettop」が話題の1つになりました。

インターネットが普及するにつれて、メールとWebがパソコンの主な用途になりました。
特に、現在の大半のパソコンユーザーは、メールとWeb以外には、パソコンをほとんど使っていないのではないかと思います。

さらに、ブロードバンドの普及や、Webブラウザの高機能化、そしてWeb 2.0の一般化など、ここ数年でWebを取り巻く環境は大きく進歩しました。
Google Mapsをはじめとして、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションも増えました。
Webブラウザがそこそこのレスポンスで動作するパソコンがあれば、日常のほとんどのことに事足りるようになったと言えます。

このような中で、先日Asusから「EeePC」が発売されました。
EeePCは、Windows XPが動作するパソコンではありますが、スペックを抑えた分値段もかなり安いです。
EeePCのような低価格パソコンは、もともとは新興工業国などが主なターゲットとみられていたようです。
しかし、日本でも話題になるなど、パソコンが普及している国でも、二台目三台目のパソコンとしての市場があることが明らかになってきました。

そこで、このような「低価格なWebブラウズ用のパソコン」を、新たなパソコンのカテゴリーとして掘り起こそうという動きが出てきました。
Intelでは、このようなパソコンを、ノート型は「Netbook」、デスクトップ型は「Nettop」と位置づけ、これらに向けたCPUを展開していきます。

1996年から97年にかけて、Sunが提唱した「NC」(Network Computer)が盛り上がったことがありました。
インターネット上のサーバーにアプリケーションを配置し、そこにNCを接続して使う、といった仕組みのものでした。
しかし、当時はまだブロードバンドがないなど、インフラが不十分でした。
そのため、NCはいつの間にか自然消滅しました。

今回話題になり始めたNetbook/Nettopは、かつてのNCと似た面があります。
ただ、NCとは違って、現在ではインフラが進歩していて、またWebアプリケーションもかなり現実的になっています。
Netbook/Nettopは、大きな市場に育っていくのかもしれません。