東芝がHD DVD撤退を正式発表

先日の記事で「東芝がHD DVDから撤退か」と書きましたが、昨日に正式に撤退が発表されました。

東芝のニュースリリース(HD DVD事業の終息について)

東芝がHD DVDから撤退することで、次世代DVDはBlu-rayに一本化されることになります。
これまで、HD DVDとBlu-rayで迷って買い控えていた層が買い始めることになると思われ、Blu-rayの機器やメディアの低価格化が進みそうです。

東芝はHDD/DVDレコーダーの「VARDIA」シリーズを販売していて、HD DVD搭載機は製造販売を中止します。
一方、現行DVDのレコーダーは製造販売を続けるということです。

昨日の発表では、東芝はHD DVDから撤退するものの、Blu-rayのドライブやレコーダーの製造販売の計画はないというコメントを出していました。
ただ、現行DVDのレコーダーでは魅力が薄いので、いずれはBlu-ray搭載のレコーダーを出してくるのではないかと思われます。

かつてのVHS対βの時代には、東芝はβのビデオデッキを販売していました。
その時に続いて、今回も負け組になってしまった形です。
ソニーはその時の失敗を反省して今回のBlu-ray勝利につなげましたが、東芝はその点が不十分だったと言えます。

なお、HD DVD撤退とともに、NAND型フラッシュメモリの生産増強のために、製造棟を新設することも発表されました。
HD DVD撤退で損失が出ますが、「事業の選択と集中を迅速に行った」として株式市場からは評価され、株価は上昇しました。