金券ショップの不思議・その後

先日、「JRの新幹線回数券が、金券ショップで原価割れで売られている」というエントリーを書きました。
すると、Junnamaさんから「クレジットカードで購入した新幹線回数券を、金券ショップで売って現金化しているのでは」というコメントをいただきました。

昨日、仕事で東京に行く用事があったので、先日と同じ金券ショップで新幹線回数券を買って、券面をよく見てみました。
すると、Junnamaさんのコメントにあったように、「C制」という印字がされていました。

「クレジットカードのショッピング枠を現金化」という話を、ネットや路上などの広告で見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
クレジットカードで物を買って、それを他で売って現金化するというようなからくりです。

クレジットカードにはキャッシング枠もありますが、キャッシング枠を使い果たした人でも、ショッピング枠は別で使えます。
また、一般にショッピングの金利はキャッシングよりも低利です。
そのため、「急にお金が必要になったが、消費者金融は使いたくない」「借金の返済に困っているが、どこもこれ以上貸してくれない」というような人が、このようなからくりを利用しているようです。
「クレジットカード ショッピング枠 現金化」で検索してみると、このようなことを行う業者が多数見つかります。

ただ、このような手法には問題があります。
クレジットカードで商品を買った場合、支払が終わるまでは、通常はその商品の所有権はクレジットカード会社にあります。
そして、その商品を勝手に第三者に譲渡してはならないというような規約もあります。
「クレジットカードのショッピング枠の現金化」は、上記の点を破る行為です。

また、物を売って現金化すれば、物の値段からいくらか引いた金額しか手に入りません。
しかし、物の代金は、後日クレジット会社に返済しなければなりません。
その差額を利息と考えれば、実質的な年利はかなり高くなります(数10%~)。

クレジットカードでは、過剰与信など、さまざまな問題も起こっています。
このような問題を防止するために、日本弁護士連合会が割賦販売法を改正するための署名活動を行っています。
将来的には、割賦販売法が改正されて、「クレジットカードのショッピング枠の現金化」にも法の網がかかることが考えられます。