Movable Type 4 βレビュー(その3・ファイル管理関連)

Movable Type 4では、ファイル管理(アップロード等)の機能が強化されました。
今日はこの機能をレビューします。

1.アップロード時のタグ付け

これまでのMovable Typeにも、ファイルをアップロードする機能がありました。
また、画像のファイルをアップロードする場合、サムネイルを作ったり、その画像を元にしたエントリーを作ったりすることができました。

Movable Type 4では、これに加えて、ファイルにタグをつけることができます。
後述しますが、タグでファイルをリストアップしたりすることもできます。

↓ファイルのアップロードの際にタグをつけることができる
ファイルのアップロードの際にタグをつけることができる

2.アップロードしたファイルの管理

これまでのMovable Typeでは、アップロード後のファイルを管理する機能がありませんでした。
たとえば、ファイルを削除しようと思ったら、FTPソフトで手作業で削除していました。
また、アップロードしたファイルの一覧を得るような機能もありませんでした。

一方、Movable Type 4では、アップロードしたファイルは「Asset」(日本語では「資産」)として扱われ、ファイル名等の情報がデータベースに保存されます。
ファイル管理のためのページも追加されていて、ファイルを削除したり、タグの追加/削除を行ったりすることができます。

↓ファイル管理のページ
ファイル管理のページ

3.Asset関連の情報の出力

Assetの情報を出力するために、MTAsset系のテンプレート・タグが多数追加されています。
それらのタグを使うことで、アップロード済みのファイルの情報を一覧表示したりすることができます。

MT4のソースをざっと調べてみたところ、以下のようなテンプレート・タグがあります。

テンプレート・タグ種類内容
MTAssetsコンテナAssetの一覧を出力する
MTAssetコンテナAssetをIDで指定してその情報を出力する
MTAssetID変数AssetのID
MTAssetFileName変数Assetのファイル名
MTAssetFileExt変数Assetの拡張子
MTAssetFilePath変数Assetのサーバー内でのパス
MTAssetURL変数AssetのURL
MTAssetLink変数Assetへのリンク
MTAssetType変数Assetの種類
MTAssetMimeType変数AssetのMIMEタイプ
MTAssetDateAdded変数Assetが追加された日
MTAssetAddedBy変数Assetを追加したユーザー
MTAssetProperty変数Assetの属性(ファイルサイズなど)
MTAssetThumbnailURL変数AssetのサムネイルのURL
MTAssetThumbnailLink変数Assetのサムネイルへのリンク
MTAssetCount変数Assetの個数
MTAssetTagsコンテナAssetにつけたタグの一覧を出力する
MTAssetIsFirstInRow条件MTAssetsタグに「assets_per_row」アトリビュートで1行あたりの列数を指定した場合に、行の先頭の列かどうかを判断する
MTAssetIsLastInRow条件MTAssetsタグに「assets_per_row」アトリビュートで1行あたりの列数を指定した場合に、行の最後の列かどうかを判断する
MTAssetsHeader条件MTAssetsタグのコンテナの先頭かどうかを判断する
MTAssetsFooter条件MTAssetsタグのコンテナの最後かどうかを判断する
MTAssetIfTagged条件Assetにタグがつけられているかどうかを判断する

MTAssetsタグを使うと、特定のタグがついているファイルのみの情報を出力したり、特定のタイプのファイルのみの情報を出力したりすることができるようです。
たとえば、以下のようにすると、「ABC」というタグを含む最近の画像を5つ出力することができます。
写真やイラストをBlogで多く公開している方には、この機能は便利ではないかと思います。

<p>
<MTAssets type="Image" lastn="5" tag="ABC">
<img src="<$MTAssetURL$>" alt="<MTAssetTags glue=","><MTTagName></MTAssetTags>" /><br />
</MTAssets>
</p>