自営業・自由業の退職金と年金(その5)・小規模企業共済

自営業者向けの制度として、「小規模企業共済」というものもあります。

1.小規模企業共済の概要

小規模企業共済は、自営業者が自分で自分のために退職金を積み立てるものです。
掛け金は月額1,000円から7万円の間で、500円単位で決めることができます。
仕事を辞めたときなどに、共済金としてお金を受け取ることができます。
また、60歳以降に共済金を受け取るなど、条件を満たしていれば、10年または15年に分割して年金のように受け取ることもできます。

2.解約や貸付が可能

昨日ご紹介した確定拠出年金では、途中で解約したり、資金の一部を引き出したりすることはできません。
一方、小規模企業共済では、途中で解約したり、これまでの掛け金の一定割合を貸し付けてもらったりすることができます。
ただし、解約する場合、20年以上掛け金を掛けていない場合は、受け取れる額は掛け金の総額を下回ります。

3,.税制のメリット

小規模企業共済の掛け金は、所得税/住民税を計算する際に、「小規模企業共済等掛金控除」として、課税対象の所得から掛け金の全額を引くことができます。
その分だけ課税対象の所得が少なくなりますので、所得税/住民税が安くなります。

4.加入方法

各地域の商工会議所や銀行など、受付を行っている団体で申し込みをします。
申し込み時には、初回の掛け金を現金で持参します。2回目以降は口座振替になります。

5.詳しい情報について

小規模企業共済についてのより詳しい情報は、中小企業基盤整備機構のサイトで見ることができます。