日本生命が予定利率を引き上げ

日本生命が、一時払い養老保険などの予定利率を21年ぶりに引き上げるとのことです。

元記事はこちら

「予定利率」とは、集めた保険料を運用する際に、契約者に対して保証する利回りのことです。
予定利率が高くなるほど、運用でお金を増やせることになりますので、その分保険料を抑えることができます。

かつてのバブルの頃は、株式市場などが絶好調で運用も順調だったので、予定利率も引き上げられました。
ところが、その後のバブル崩壊で予定利率どおりの運用ができなくなり、予定利率との差を埋めなければならなくなる「逆ザヤ」が起こって、生命保険会社を苦しめました。
そのような中で、予定利率はどんどん引き下げられていました。

しかし、2003年春以降の株式市場の回復に伴って、運用が順調に進むようになってきました。
特に、昨年の好調ぶりは目を見張るものがありました。
このような中で、日本生命は「予定利率を上げられる環境になった」と判断したことになります。

また、2007年に団塊の世代の定年退職が始まり、退職金を持った人が巷にあふれることになります。
その退職金の受け皿として、保険の予定利率を引き上げて魅力を上げ、顧客を獲得しようという計算もあります。

日本生命の動きに追随して、他社も予定利率の引き上げに動くものと思われます。
今後は、「団塊マネー」をめぐって、銀行や証券も争奪戦を繰り広げることになるはずです。
確かな目を持って、金融商品を選別していくことが必要です。