「WordPressで学ぶPHP(2)データ構造(配列・オブジェクト)編」を発売しました。
本書は「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」の続編にあたり、PHPの「データ構造」(配列とオブジェクト)について解説します。
配列やオブジェクトは、頭の中で考えるだけでは、イメージがつかみにくいです。本書では図を多用して、配列やオブジェクトをなるべく分かりやすく解説することを心がけました。
Kindle本で、定価250円です。
給与所得控除が縮小される?
先日のニュースによると、政府の税制調査会が、各種の増税を検討していることが明らかになりました。
元記事はこちら
その中で、「サラリーマンの給与所得控除を縮小する」ということが検討課題にあがっています。
では、「給与所得控除」とは何でしょうか?
所得税は、「所得」に対して課税される税金です。
所得とは、大まかに言えば、収入から必要経費を引いた額です。
私のようなフリーランスであれば、まさにそのような計算をして所得を求めます。
ところが、サラリーマンの場合は経費は実額ではなく、「給与所得控除」という額を使うことになっています。
給与所得控除は、給与収入の額に応じて、以下のように決められています。
給与収入 | 給与所得控除額 |
---|---|
180万円以下 | 給与収入×40% |
180万円超~360万円以下 | 給与収入×30%+18万円 |
360万円超~660万円以下 | 給与収入×20%+54万円 |
660万円超~1,000万円以下 | 給与収入×10%+120万円 |
1,000万円超 | 給与収入×5%+170万円 |
例えば、給与収入が500万円の人の場合、給与所得控除額=500万円×20%+54万円=154万円になります。
したがって、課税対象になるのは、500万円-154万円=346万円です。
ちなみに、主な給与収入に対して給与所得控除額を計算してみると、以下の表のようになります。
給与収入 | 給与所得控除額 |
---|---|
300万円 | 108万円 |
400万円 | 134万円 |
500万円 | 154万円 |
600万円 | 174万円 |
700万円 | 190万円 |
この表を見ると、給与所得控除額はかなり高額になっていることが分かります。
給与所得控除額は、サラリーマンにとっての「経費」にあたるわけですが、経費としては多いと言えます。
例えば、給与収入が500万円の方で、年間に154万円も仕事のために使っている人は、ほとんどいないと思います。
このようなことから、「給与所得控除額を縮小すべき」という意見が出ているわけです。
給与所得控除が大きいので、サラリーマンの所得税は、思ったほどは高くありません。
ただ、社会保険料(健康保険や厚生年金など)が高いので、それらとごちゃまぜにして、「税金が高い」と思われている方が多いようです。
しかし、給与所得控除が縮小されれば、本当に「税金が高い」という状況がやってくることになります。
厚生年金の保険料も当面は毎年値上げされていきますし、今後は収入的にますます厳しい時代になります。
お金のことをよく考えて行動することが必要です。