「WordPressで学ぶPHP(4)通信編」を発売しました。
本書は、「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」「WordPressで学ぶPHP(2)データ構造編」「WordPressで学ぶPHP(3)関数編」の続編にあたり、Webブラウザとサーバー(PHP)との通信と、PHPから他のサーバーに通信することについて解説します。
MTでPerlを学ぶ(その1・環境の準備)
Movable Typeは「Perl」というプログラム言語で作られています。
そのため、MTを使っていくうちにPerlに興味を持って、「自分もPerlを学んでみたい」という方もいらっしゃるかと思います。
そこで、「MTを使ってPerlを学ぶ」というテーマで、しばらく記事を書いてみたいと思います。
1.PerlScriptプラグインのインストール
Perlを学ぶには、当然のことですが、Perlの動作環境が必要です。
MacOS Xなら、標準でPerlが入っています。また、Windowsなら、ActivePerlをインストールするのが簡単です。
ただ、MTからPerlに入るのなら、MTそのものをPerl学習の土台にしたいところです。
そこで、Brad Choate氏が開発した「PerlScript」というプラグインを使います。
PerlScriptプラグインは、テンプレートにPerlのプログラムを書いて動作させることができるものです。
PerlScriptプラグインはMTの初期の頃からあるプラグインで、古い書き方で作られていますが、MT4.22でも動作します。
PerlScriptプラグインは、以下のページからダウンロードします。
Zipファイルを解凍すると、「perlscript.pl」と「perlscript.pm」のファイルができます。
これらのファイルを、以下のようにアップロードします。なお、「PerlScript」「lib」「bradchoate」の各ディレクトリは、あらかじめ手動で作成しておきます。
MTのディレクトリ └ pluginsディレクトリ └ PerlScriptディレクトリ ├ libディレクトリ │ └ bradchoateディレクトリ │ └ perlscript.pm └ perlscript.pl
2.PerlScriptプラグインの使い方
PerlScriptプラグインをインストールすると、<MTPerlScript>~</MTPerlScript>のブロックに、Perlのスクリプトを書くことができます。
そのスクリプトは、テンプレートを再構築すると実行されます。
また、Perlでは画面に何かを出力する際に「print」という命令を使いますが、MTPerlScriptタグのブロックにprint文を書くと、その出力はテンプレートの出力先ファイルに保存されます。
3.PerlScriptプラグイン版「Hello, world!」
プログラム言語を学ぶ上で、「画面に『Hello, world!』と出力する」という例題は、避けて通ることができません(笑)。
そこで、PerlScript版の「Hello, world!」を紹介します。
前述したように、MTPerlScriptタグのブロックの中でprint命令を使うと、その出力がテンプレートの出力ファイルに保存されます。
したがって、Webブラウザでその出力ファイルにアクセスすれば、プログラムの実行結果を見ることができます。
PerlScriptプラグインを使って「Hello, world!」と出力するテンプレートは、以下のリストのようになります。
インデックステンプレートを新規作成し、出力ファイル名を「perlscript.html」にして、このリストを入力します。
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml"> <head> <title>Hello, World!</title> <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=<$mt:PublishCharset$>" /> </head> <body> <p> <MTPerlScript> print "Hello, world!"; </MTPerlScript> </p> </body> </html>
できあがったテンプレートを再構築して、Webブラウザでその出力ファイルにアクセスすると、以下の画面のように「Hello, world!」と表示されます。