MTDDC 2017&ハンズオン参加レポート

2017年10月6日(金)に、シックス・アパート株式会社のイベント「MTDDC 2017」が開催されました。
また、その翌日には、Movable Type 7のハンズオンも開催されました。
これらに参加しましたので、そのレポートをお送りします。

1.MTDDC 2017

MTDDC 2017は、Movable Typeの新バージョンである「Movable Type 7」のお披露目となるイベントでした。

Movable Type 7

Movable Type 7については、CTOの平田大治氏と、リードエンジニアの高山裕司氏からお話がありました。

これまでのMovable Typeは、「ブログをベースにしたCMS」と言える製品でした。
記事をカテゴリや時系列で分類して出力するのが、基本的な使い道でした。
また、カスタムフィールドを追加して、様々なデータ構造にある程度は対応できるので、CMSとして使われることが多くありました。

ただ、コンテンツは必ずしも記事がベースになるとは限りません。
そのため、記事をベースに考える仕組みだと、どうしても無理が生じる場面がありました。

Movable Type 7は、この「コンテンツ」という点を見直したCMSです。
記事をベースにコンテンツを考えるのではなく、コンテンツのデータ構造を自由に定義する「コンテンツタイプ」という考え方が導入されました。
コンテンツタイプごとに、必要なフィールドを自由に組み合わせることができます。
例えば、「商品」というコンテンツタイプを作るとすると、「商品名」「単価」「商品写真」といったフィールドを定義して組み合わせることができます。

従来の「記事」と「ウェブページ」は、Movable Type 7でも残されています。
しかし、あくまでも主役はコンテンツタイプであり、これまでのMovable Typeとは一線を画したものになっていると言えます。
将来的には、記事/ウェブページの機能は、本体から切り離されるかも知れないとのことです。

このように、Movable Type 7は、これまでのMovable Typeとは大きく変わります。
早いうちに対応を考える必要があると言えるでしょう。

その他のセッション

Movable Type 7以外に2つのセッションがありました。

長谷川恭久氏からは「エンジニアと協働するためのデザイン的アプローチ」というお話をいただきました。
デザイナーは全体から細部へと思考を進めるのに対し、エンジニアとは細部から全体へ思考を進めるために、迅速に開発を進める際に協調がスムーズにいかない場合があります。
そこで、デザイナーの方にエンジニア的な思考を持ってもらうようにして、開発スピードを上げるというようなお話でした。

また、早瀬将一氏からは、MovableType.netについてのお話がありました。
Movable Type本家が7にバージョンアップするのに合わせて、今後は機能やデザインをMovable Type 7に寄せていくとのことです。
また、本家Movable Typeにはない機能を先行実装することも行っていくとのことで、近日にワークフロー機能がリリースされます。

ハンズオン

MTDDC 2017の翌日には、ハンズオンセミナーも開催されました。
Movable Type 7のコンテンツタイプの使い方について、Instagram風サイトと、野球の試合結果風サイトを事例に、解説していただきました。

コンテンツタイプを新規作成した時点では、前述したように、フィールドが一切定義されていない状態です。
そこに、自由にフィールドを定義していくことができます。
フィールドの型は、1行テキスト/複数行テキスト/チェックボックス/画像/表など、現時点では全部で20種類用意されています。
感覚的には、記事にカスタムフィールドを追加していくのとさほど違いはありませんでした。

Instagram風サイトでは、画像のフィールドだけを持つコンテントタイプを作成し、コンテンツ1件につき画像を1件アップロードするという形を取りました。
また、野球の試合結果風サイトでは、スコアボードを表型のフィールドで管理するという手法を取りました。
いずれも、公開サイトのページの出力は、テンプレートタグで行うことができました。


今後、Movable Type 7の内部を調べて、詳しい情報をお伝えしていく予定です。
また、MT東京のイベントでも、Movable Type 7を取り上げることを予定しています。