「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」が発売されました。
「WordPressで学ぶPHP」シリーズの第1巻で、WordPressを通してPHPを学んでいく本です。
この本では、PHPの基本となる変数と制御構造について解説します。
Kindle本で、定価500円です。
Vagrantをブリッジ接続する
当方で配布しているVagrant環境(MTOS版/WordPress版)は、一般的なVagrant環境と同様に、NAT(Network Address Translation)でVagrantに接続するようになっています。
ただ、NAT経由になっていると、WordPressのダッシュボードの表示が遅くなる問題があります。
この問題は、Vagrantをブリッジ接続にすると解決します。
その方法を解説します。
1.ブリッジ接続の概要
前述したように、デフォルトの接続方法はNATです。
これは、ホストマシンが仮想的にルーターのように動作し、そのルーターにVagrant(VirtualBoxの仮想マシン)が接続される携帯です。
一方のブリッジ接続は、Vagrant(VirtualBoxの仮想マシン)を、ホストと同じLANに接続する形です。
2.Vagrantfileの書き換え
まず、Vagrantの作業フォルダにある「Vagrantfile」というファイルを書き換えます。
テキストエディタでVagrantfileを開くと、その中に以下のような行があります。
# config.vm.network :public_network
この行の先頭の「#」を削除し、以下のように書き換えます。
config.vm.network :public_network
3.Vagrantにsshで接続する
次に、Vagrantにsshで接続します。
sshコマンドがインストールされている環境なら(MacOSXや、Windowsのcygwin環境など)、「vagrant ssh」のコマンドを入力するとsshで接続できます。
また、sshコマンドがインストールされていない環境では、TeraTerm等のターミナルソフトでssh接続することができます。
接続に必要な情報(ホスト名/ユーザー名/ポート番号/鍵ファイルの名前)は、「vagrant ssh-config」コマンドで表示することができます。
4.ネットワークの情報を調べる
sshを起動したら、「ifconfig」とコマンドを入力します。
すると、ネットワークの情報が表示されます。
その中の「eth1」のところを見ると、その先頭部分は以下のような感じになっています。
eth1 Link encap:Ethernet HWaddr 08:00:27:A5:B5:17 inet addr:192.168.○○○.○○○ Bcast:192.168.○○○.○○○ Mask:255.255.255.0
この中の「inet addr」の値をメモしておきます。
この値は、ルーターからDHCPで割り当てられたIPアドレスになっています。
5.設定ファイルを書き換える
次に、以下のコマンドを入力して、「nano」というテキストエディタを起動し、eth1の設定ファイルを開きます。
sudo nano /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1
ファイルを開くと、「#VAGRANT-BEGIN」と「#VAGRANT-END」で囲まれた部分があります。
この部分は、Vagrantによって自動的に設定された内容です。
この部分の後に、以下のような部分を追加します。
BOOTPROTO=static IPADDR=IPアドレス PREFIX=24 GATEWAY=ルーターのアドレス DNS1=ルーターのアドレス
「IPアドレス」には、ifconfigコマンドの結果の「inet addr」の値を指定します。
例えば、「inet addr」の値が「192.168.1.111」だった場合、上記の「IPADDR」の行を以下のように変えます。
IPADDR 192.168.1.111
また、4つの数字の最後は、1~254の中で、同じLANの中の他のマシンに割り当てられていない値に変えても構いません。
上記の例だと、IPADDRの値を「192.168.1.x」(Xは1~254のどれか)で、他のマシンに割り当てられていない値にすることもできます。
ルーターのアドレスには、ルーターのLAN側のIPアドレスを指定します。
ルーターの管理画面にログインする際のIPアドレスが、ルーターのLAN側のIPアドレスです。
例えば、ルーターのIPアドレスが「192.168.1.1」の場合、「GATEWAY」と「DNS1」の行を以下のように書き換えます。
GATEWAY=192.168.1.1 DNS1=192.168.1.1
6.Vagrantの再起動
設定ファイルの書き換えが終わったら、「exit」コマンドを実行して、sshから抜けて、作業フォルダに戻ります。
そして、「vagrant reload」のコマンドを実行して、Vagrantを再起動します。
7.WordPressの設定の変更
最後に、WordPressのアドレスを変更します。
「http://localhost:8080/wordpress/wp-admin」に接続して、WordPressにログインします。
そして、「設定」→「一般」の画面を開き、「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」の欄の「localhost:8080」を、ここまでで設定したIPアドレスに置き換えます。
例えば、IPアドレスを「192.168.1.111」にした場合だと、「WordPressアドレス」と「サイトアドレス」を「http://192.168.1.111/wordpress」にします。
これ以後は、「http://設定したIPアドレス/wordpress」で、WordPressのサイトを表示することができます。
また、「http://設定したIPアドレス/wordpress/wp-admin」で、WordPressの管理画面にログインすることができます。