CentOS 6.x用MTOSインストールスクリプト(その2)

先日の続きで、CentOS 6.x用のMTOSインストールスクリプトを使って、MTOSをインストールする手順の残りを紹介します。

1.80番ポートを開ける

CentOSのインストールの仕方によっては、80番ポートが開いていない場合があります。
そのままだとWebサーバーにアクセスすることができませんので、ファイアウォール(iptables)の設定を変えて、80番ポートを開けます。

例えば、CentOSを「minimal」でインストールすると、初期状態ではiptablesの設定ファイル(/etc/sysconfig/iptables)が以下のようになっています。

# Firewall configuration written by system-config-firewall
# Manual customization of this file is not recommended.
*filter
:INPUT ACCEPT [0:0]
:FORWARD ACCEPT [0:0]
:OUTPUT ACCEPT [0:0]
-A INPUT -m state --state ESTABLISHED,RELATED -j ACCEPT
-A INPUT -p icmp -j ACCEPT
-A INPUT -i lo -j ACCEPT
-A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 22 -j ACCEPT
-A INPUT -j REJECT --reject-with icmp-host-prohibited
-A FORWARD -j REJECT --reject-with icmp-host-prohibited
COMMIT

この場合、rootユーザーになって/etc/sysconfig/iptablesファイルを開き、以下のように強調した行を追加します。

# Firewall configuration written by system-config-firewall
# Manual customization of this file is not recommended.
*filter
:INPUT ACCEPT [0:0]
:FORWARD ACCEPT [0:0]
:OUTPUT ACCEPT [0:0]
-A INPUT -m state --state ESTABLISHED,RELATED -j ACCEPT
-A INPUT -p icmp -j ACCEPT
-A INPUT -i lo -j ACCEPT
-A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 22 -j ACCEPT
-A INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 80 -j ACCEPT
-A INPUT -j REJECT --reject-with icmp-host-prohibited
-A FORWARD -j REJECT --reject-with icmp-host-prohibited
COMMIT

そして、ファイルを保存した後、「service iptables restart」のコマンドを入力して、iptablesの設定を読み込みなおします。

2.MTOSの初期化

MTOS等のインストールが終わったら、「http://サーバーのアドレス/mt/mt.cgi」にアクセスします。
すると、MTOSのセットアップウィザードが起動し、初期化を行う状態になりますので、以下の各項目を設定します。

項目内容
ユーザー名MTOSにログインする際のユーザー名を決めて入力します。
表示名ユーザーの表示名を決めて入力します。
電子メールユーザーのメールアドレスを入力します。
システムのメールアドレスとして利用するチェックをオンにします。
使用言語「日本語」を選びます。
パスワードMTOSにログインする際のパスワードを決めて入力します。
パスワード確認「パスワード」に入力したのと同じパスワードを入力します。

ユーザーの作成

次のステップでは、ウェブサイトのアドレスと保存先を設定します。

項目内容
ウェブサイト名ウェブサイトにつける名前を入力します。
ウェブサイトURLウェブサイトのアドレスを決めて入力します。
このアドレスと、次の「ウェブサイトパス」の対応が正しくとれていることが必要です。
ウェブサイトパスウェブサイトのファイルの出力先ディレクトリを入力します。
/var/www/htmlがドキュメントルートにあたります。
テーマ「クラシックウェブサイト」を選びます。
タイムゾーンUTC+9(日本標準時)を選びます。

最初のウェブサイトの作成

なお、ウェブサイトをドキュメントルートから2つ以上下の階層に出力したい場合は、MTOS管理用ユーザーでCentOSにログインし、あらかじめサーバーにディレクトリを作っておきます。
例えば、サイトのアドレスを「http://www.foo.com/sites/mt/」にしたいとします。
この場合、サーバーにあらかじめ/var/www/html/sites/mtディレクトリを作っておきます。

3.インストール完了

ウェブサイト作成の画面で「インストール」のボタンをクリックすると、データベースの初期化等の処理が行われます。
そして、しばらくすると「Movable Typeにサインイン」と表示されます。

インストールが終わったところ

このボタンをクリックすると、MTOSにサインインすることができます。

MTOSにサインインしたところ

これ以後は、Movable Typeにサインインするには、「http://サーバーのアドレス/mt/mt.cgi」にアクセスしてサインインの画面を開き、MTOSのユーザー名/パスワードを入力します。