Word文書をEPUBに変換する「ePub Maker」

電子書籍「はじめての正規表現 for Web Creator」の表紙画像先日発売した「はじめての正規表現 for Web Creator」を作る際に、Word文書をEPUBに変換するために、「ePub Maker」というソフトを使いました。

この「ePub Maker」を紹介します。

私が普段本を執筆する際には、以下のようなフローを取っています。

  • テキストエディタで文章を書きます。その際、図や表の番号など、後で連番を振る箇所には、連番を表すような記述を入れます。
  • 作成したテキストをWordに読み込み、マクロで連番を変換します。
  • Word文書を印刷して校正します。

また、上記の作業を行うために、Wordのテンプレートを用意してあります。
テンプレートには、ある程度の書式設定も入れてあり、それなりの見た目になるようにしてあります。
これまでに出したPDF本も、上記の流れで作っています。

この流れを生かしてPDFとEPUBを作るために、Word文書をePubに変換する方法を探しました。
その中で、ePub Makerを使う方法がもっとも良かったです。

ePub Makerは、Word文書を読み込んで、EPUBに変換して出力するソフトです。
Word文書の見た目をある程度再現しつつ、EPUBに変換してくれます。

変換後のEPUBを展開して、中のHTMLを見てみたところ、比較的シンプルなHTMLになっていました。
WordのHTML保存機能だと非常に読みづらいHTMLが出力されますが、それと比べるとはるかに扱いやすいHTMLです。
そのため、ePub Makerで出力したEPUBをSigilで開いて、スタイルシートを調整したりして、体裁を整えることができました。

ePub Makerは有料(59ドル)で販売されています。
体験版や、変換のサンプルデータも配布されていますので、WordでEPUBを作りたい方は、試してみると良いでしょう。
なお、体験版では、各章の最後にePub Makerの宣伝文が挿入され、また文中の文字がランダムに「*」に置換されます(1ページに1個程度の割合)。