KDPでの縦書き本出版の制限

Kindle PaperwhiteKDP(Kindle Direct Publishing)は、Amazonで自費出版ができることがあって、すでに取り組んでいる方も多いです。

ただ、現状のKDPでは、縦書き本を出版する際には制限があるようです。

Kindleの売りの1つは、「一度本を買えば、どの端末でも読める」という点です。
ただ、本によっては、対応する端末が制限されているものがあります。
KDPで縦書きの本を出すと、対応端末がKindle PaperwhiteとKindle for Androidに制限されるようです。

この制限について、電書ちゃんねるというサイトに情報がありました。
Kindle for iOSで縦書き本を読めるようにするには、Amazon側での対応が必要だそうです。

参考:ふええ......Kindle本がiOSで読めないよぉ......(電書ちゃんねる)

ためしに、縦書き(かつルビ付き)のHTMLを作って、Kindle Previewerでmobiファイルに変換してみました。
すると、Kindle Previewer上のKindle Paperwhiteモードでは、正しく縦書きで表示されます。
また、mobiファイルをAndroid端末にコピーして、Kindle for Androidで開いてみたときにも、正しく縦書きで表示されます。
しかし、iPadにコピーしてKindle for iPadで開くと、縦書きではなく横書きになり、ルビも正しく表示されませんでした。
「漢字かんじ」のように、漢字の後にルビが表示されます。
元のHTMLでrp要素を指定して、「漢字(かんじ)」のように表示することはできますが、十分とは言えません。

ちなみに、いくつかの自作データで試してみたところ、Kindle for iOSでは表示がおかしい点が散見されます。
スタイルシートが正しく適用されなかったり、同じページが2回表示されたりすることがあります。
Kindle for iOSは、日本語対応がまだ十分ではないようです。
いずれは改善されると思いますが、それまではKindle for iOSには注意が必要です。