電気の周波数で困った

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日本では、西日本と東日本で電気の周波数が異なります(西日本は60Hz、東日本は50Hz)。
日本で売られている多くの電化製品は60Hz/50Hzの両方に対応しているので、普段は周波数の違いを気にすることはありません。
しかし、アメリカから取り寄せた「BOB Screen Time Manager」というタイマーが60Hzにしか対応しておらず、困ったことになってしまいました。

電気の周波数について

電気は、大きく分けて「直流」と「交流」に分けることができます。
直流は、電圧が一定している電気です。
一方の交流は、一定の周期で電圧が波のように変化する電気です。

交流のイメージ

交流の電気で、1秒間に電気の波が繰り返す回数のことを、「周波数」と呼びます。
60Hzとは、1秒間に60回の繰り返しがあることを指します。

周波数による問題

BOB Screen Time Managerは、子供がテレビを見すぎたり、ゲームをやりすぎたりするのを防ぐためのタイマーです。
一日○○分や、一週間あたり○○分という設定をして、その時間が経過すると電源が入らなくなるようにすることができます。
また、電源を入れられる時間帯も設定することができます。
この手のタイマーはいくつかありますが、BOB Screen Time Managerは高機能な方だと思います。

ただ、BOB Screen Time Managerはアメリカ製で、60Hzの電気にしか対応していません。
一方、こちら(群馬県前橋市)は東京電力のエリアなので、電気の周波数は50Hzです。
そのため、「内蔵の時計が狂う」という問題が起こってしまいました。

BOB Screen Time Managerは、電気の周波数を元にして、内蔵の時計を駆動している模様です。
60Hz用なので、「電気の波が60回あった」ということを見て、1秒をカウントしています。

ところが、50Hzのエリアでこのような機器を使うと、電気の波が60回くるまでには、1.2秒かかってしまいます(60回÷50回毎秒秒=1.2秒)
したがって、50Hzのエリアでは、1.2秒につき0.2秒ずつ時計が遅れていく計算になります。
1時間あたりだと10分、1日あたりだと4時間(=240分)も、時計が遅れてしまいます。

50Hzの電気を60Hzに変換すれば、問題を解消できると思います。
しかし、変換するための機器はかなり高額です。

今のところ、BOB Screen Time Managerの設定は、「週あたり2時間、かつ土日だけ」という条件で、電気が入るようにしています。
「毎週金曜日の寝る前に時計を合わせる」という形で、運用で逃げるしかなさそうです。