IPv4アドレスの中央在庫が近日終了

IANA(Internet Assigned Numbers Authority)の在庫のIPv4アドレスが、近々終了することが明らかになりました。

日本ネットワークインフォメーションセンターのニュースリリース

IPアドレスは、「インターネット上のコンピュータの住所」と言える存在です。
インターネット上のコンピュータどうしが通信する際には、IPアドレスで通信相手を特定します。

これまでは、「IPv4」という仕様に沿ったIPアドレスが使われていました。
IPv4では、アドレスを32ビットの値で表します。
32ビットでは、最大で2の32乗(=約43億)のアドレスを表すことができます。
しかし、携帯電話など、インターネットに接続する機器が爆発的に増えて、IPアドレスの需要が伸びて割り当ても増加したことから、IPv4のアドレスはいずれ枯渇すると言われています。

IANAからIPアドレスの配分を受けた各地域の機関は、その中から企業等にIPアドレスを割り振ることができます。
しかし、IPv4アドレスの中央在庫がなくなったことで、各地域の機関の在庫がなくなるのも、時間の問題になってきたと言えます。

IPv4の枯渇に備えて、すでに「IPv6」という次世代の仕様が決められています。
IPv6では、アドレスを128ビットで表すため、事実上アドレスが無限に存在すると言えます。
そのため、インターネットすべてがIPv6化すれば、IPアドレス枯渇問題を解消することができます。

ただ、IPv4とIPv6は似てはいるものの、互換性はありません。
そのため、一気にIPv4からIPv6に変えることはできません。
当面は、IPv4とIPv6を併用しつつ、徐々にIPv6へ切り替えていく段階になっています。