MTDDC HOKKAIDO&ハッカソンレポート

2010年12月18日に、北海道の札幌市産業振興センターにて、MTDDC HOKKAIDOが開催されました。
また、その翌日の19日には、ハッカソンも開催されました。
そのレポートをアップします。

MTDDC HOKKAIDO

1.Movable Type 5.1の新機能

最初のセッションは、シックス・アパートの金子氏より、Movable Type 5.1の新機能についての話がありました。

Movable Type 5.1の新機能は、これまでのいろいろなイベントで語られてきたとおり、以下の4つがポイントです。

  • オブジェクト一覧画面のフレームワーク(Listing Framework)
  • システム+ウェブサイト+ブログの連携の強化
  • カテゴリ/フォルダの並べ替え
  • Internet Explorer 8、WebKitへの対応

当初は2010年秋にベータテストが開始される予定でしたが、機能の見直しでベータテスト開始が延期されていました。
今回のセッションで、ベータテストが2011年2月15日に開始されることが正式に発表されました。
さらに、開発中のソースコードをGitHubに移行したり、2010年1月からはナイトリービルドを提供したりする予定だということです。

2.Movable TypeのWebアプリケーションフレームワークの基本

2番目のセッションは、私の「Movable TypeのWebアプリケーションフレームワークの基本」でした。

Movable Typeをベースに、Foursquareのような位置情報記録アプリケーションを作ることを通して、Movable TypeのWebアプリケーションフレームワークの基本についてお話しました。
Movable Typeにオブジェクトを追加したり、新しい管理画面を作ったりなど、主に開発者向けの話をさせていただきました。

セッションのスライドは、Slideshareで公開しました。

3.携帯・スマートフォンなどマルチデバイス対応

休憩を挟んで、アイデアマンズ株式会社の宮永氏から、「携帯・スマートフォンなどマルチデバイス対応」についてのセッションがありました。

携帯電話・iPhone・Androidなど、パソコン以外のデバイスが幅広く使われるようになり、それらのためのサイトを作る必要性が高まっています。
そこで、各デバイス用のサイトを作る上でのポイントを、まとめて解説されました。
CSS3の活用や、複数の画面サイズに対応するテクニックなど、実践的な内容でした。

4.攻めのウェブサイトが北海道企業を変える

次は、株式会社スカイアークの小林氏のセッションでした。

スカイアークといえば、今やMovable Typeのサードパーティとして代表的な存在です。
Movable Typeを武器に、北海道から進出して現在にいたる道のりについて、熱く語ってくださいました。
北海道の皆様には共感するところが多かったと思います。
最後のまとめまで熱のこもった語り口で、聴衆をひきつける力のすごさに感心しました。

5.コミュニケーションツールとしてのプログラミング言語

休憩の後、Japan Perl Associationの牧氏による「コミュニケーションツールとしてのプログラミング言語」というお話がありました。

セッションのタイトルのとおり、「プログラミングはコミュニケーションツールの1つである」という観点でのお話でした。
ソースコードのビジュアル(読みやすさ)を考慮したり、プログラムの構造を論理的にしたり、そのプログラムで何をしたいのかをはっきりさせたりすることで、より伝わるプログラムになるという内容です。
事例はPerlで挙げられていましたが、Perl固有の話ではなく、HTML等のコーディングにも当てはまる話で良かったです。

6.ライトニングトーク

最後に、以下の方々によるライトニングトークが行われました。

  • データクラフト 田附氏(ペルソナの話)
  • アイタス 石川氏(アイタスの紹介やアライアンスの話)
  • シックスアパート 澤田氏(Listing Frameworkについて)
  • 蛯名氏(500エラーへの対策について)
  • えんどう氏(MTタグでBrainfu*kプログラムを行う)
  • スカイアーク 上西氏(再構築を複数のサーバーに分散して高速化したい)
  • シックスアパート 高山氏(MTでクイズグランプリもどきを作る)
  • スカイアーク 小林氏(Dynamic Viewer、Access Control)

個人的には、えんどう氏のLTが面白かったです。
Movable Typeにはwhileやbreakに相当するテンプレートタグがなく、それを強引に乗り切ってBrainfu*kを実装したというのがすごかったです。
また、蛯名氏の500エラーの話は、よくありそうな話で、共感度が高かったのではないかと思います。

7.懇親会

本編終了後に、すすきののElectric Sheep Barという店に移動して、懇親会が開催されました。
スカイアークシステム様のご厚意で参加費無料ということもあって、多くの方が参加されて盛り上がりました。
窓からはすすきのの夜景が見えてロマンチックで、それも良かったです。

Electric Sheep Barからの夜景

8.ハッカソン

19日(日曜日)には、ハッカソンも開催されました。
シックス・アパートの方々、スカイアークシステムの方々、またhokkaido.pmの方々と、20人を超えるご参加がありました。
これまでに私が参加したハッカソンの中で、もっとも参加人数が多いハッカソンでした。

発表の内容も多彩で濃かったです。
私は、SortCatFldプラグインをMovable Type 5.1のカテゴリ/フォルダの並べ替え機能に移行することについて発表しました。
皆様の発表の中では、keroyonnさんなどのMovable TypeのPlack化や、澤田さんのドラッグアンドドロップによるアップロード機能に特に関心を持ちました。

9.最後に

今回のMTDDC HOKKAIDOとハッカソンは、有意義で充実した2日間でした。
シックス・アパートの皆様や、スカイアークシステムの皆様には、大変お世話になりありがとうございました。
また、ご参加の皆様にも厚く御礼申し上げます。
機会があれば、ぜひまた北海道に行きたいと思います。

来年の早い時期には、@riatwさんの企画で、名古屋でMovable Typeのイベントが開催されそうです。
また、シックス・アパートの皆様は、「次は福岡でMTDDCをやりたい」といったことを話されていました(中洲に行きたいようですが(笑))。
今後のイベントにも極力参加する予定ですので、その際は皆様ぜひよろしくお願いします。