松下と三洋が提携?

今日の読売新聞の朝刊で、「松下電器産業と三洋電機が、将来の経営統合も視野に、業務提携する」ということが大々的に報じられました。
三井住友銀行などの三洋電機の大株主が、優先株を松下電器産業に譲渡することが検討されているということです。

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現時点では松下・三洋ともこの件を否定するコメントを発表していますが、仮に経営統合が実現すれば、電機業界初の大型統合になります。

三洋電機は業績が不振で、ここ数年は赤字を垂れ流している状況です。
経営再建のためにリストラ等が行われていますが、まだ十分に結果は出ていません。
今回の業務提携の話も、三洋電機の経営再建策の一環として出てきた模様です。

仮に経営統合すると、日立を抜いて日本でもっとも売り上げの多い電機メーカーになります。
また、この経営統合が実現すれば、電機業界でも業界再編の動きが活発化する可能性があります。

両社のうち、三洋電機の株価は、このニュースを好感して上昇しました。
事実確認のために一時的に両社の売買が停止されましたが、売買再開後に三洋電機の株価は一時260円まで上がりました(先週末比+22円)。
その後はやや落ち着き、三洋電機の終値は254円でした(先週末比+16円)。
一方、松下電器産業の株価は小動きで、終値は2,135円でした(先週末比+15円)。

ところで、マンガの「専務島耕作」で、島耕作が勤める「初芝電機産業」が、「五洋電機」と経営統合するというストーリーが、最近まで展開されていました。
五洋電機に対して韓国の「ソムサン」がTOBをしかけ、それに対するホワイトナイトとして初芝が名乗りを上げて、ホワイトナイトに成功するといった内容でした。
そして、その功績で島耕作が両社の持ち株会社の初代社長に就任し、「専務島耕作」から「社長島耕作」になるというところまで話が進んでいます。

話の背景が違うとは言え、島耕作のストーリーは、タイミングがあまりに良すぎます。
まるで、松下と三洋の提携のニュースが出ることを知っていたかのようなストーリー展開です。
「三洋電機が不振だからどこかが手を差し出すだろう」ということを予測して描いたのかも知れませんが、描いた作者もびっくりではないかと思います。