CSS Nite LP, Disk 9「Coder's Higher」参加レポート

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

昨日、東京のベルサール神田にて、「CSS Nite LP, Disk 9『Coder's Higher』」が開催されました。
私も参加しましたので、レポートをアップします。

今回のCSS Niteは、マークアップエンジニアを対象として、HTML5やCSS3などの最新動向を中心に、盛りだくさんな内容のイベントでした。
私はマークアップエンジニアではありませんが、Movable TypeやWordPressをはじめとして、Web関係の仕事をする機会も多いです。
HTML5やCSS3も当然知っておくべきことですので、このイベントに参加しました。

キーノート:マークアップエンジニアのキャリアパス

基調講演として、森田雄氏による「マークアップエンジニアのキャリアパス」というお話しからスタートしました。
「マークアップエンジニア」という言葉の誕生の歴史から、今後のマークアップエンジニアのあるべき姿など、イベントのスタートにふさわしい内容のお話しでした。

XHTML&CSS超高速コーディング術

XHTML&CSS超高速コーディング術2番目のセッションは、スキルパートナーズ(株)の大杉充氏と、MT関係の著書も多い大藤幹氏による、「XHTML&CSS超高速コーディング術」というセッションでした。

同名の著書を元にしたセッションでした。

ライブ作業の部分ではやや間延び感もありましたが、「手戻りをなるべく少なくする」など、プロジェクト管理的な話題は良かったと思います。

Coding with jQuery

3番目のセッションは、マインドフリー(株)の徳田和規氏による「Coding with jQuery」でした。
今のJavaScriptの世界では、jQueryは必須と言える存在です。
このセッションでは、jQueryの基本的な事例を基に、jQueryの良さを解説されていました。

素のJavaScriptだと手間がかかることでも、jQueryを使えばだいぶ楽になることが多いです。
「JavaScriptは難しそう」と思っている方も、ぜひjQueryでのJavaScriptプログラミングに挑戦していただきたいと思います。

UI実装におけるコーディングあれこれ

4番目のセッションは、株式会社24-7の長谷川広武氏による、「UI実装におけるコーディングあれこれ」話でした。
実際のサイト製作の中で、UI実装の際に出てきた問題点を解決する事例をいくつか紹介されました。

「ちょっとした心遣いが大事」ということを話されていましたが、UI設計の中ではそういう場面は多々あります。
このことは、よく頭に入れておきたいと思います。

Webパフォーマンス最適化のためのコーディング手法

5番目のセッションは、株式会社ドーガの石本光司氏による「Webパフォーマンス最適化のためのコーディング手法」でした。
先日、「GoogleがWebページの表示速度を検索結果のランキングに取り入れる」というニュースがあったばかりで、タイムリーなセッションでした。

表示が遅いサイトは、読者に好まれない傾向がありますので、パフォーマンスを上げることは重要です。
このセッションでは、(X)HTML/CSSのコーディングのやり方次第でできるパフォーマンスアップの手法について、具体的な解説がありました。
特に、「奥の手」として「デザインを変える」という話が印象的でした。
「そのデザインが本当に必要かどうかをよく検討する」ということは、非常に重要だと思います。

CSS3 for tomorrow [ver.LP9]

6番目のセッションは、(株)ピクセルグリッドの高津戸壮氏と、(株)AGNの福田泰雄氏による、「CSS3 for tomorrow [ver.LP9]」でした。
「CSS3を使うとこんなことができる」という具体的な例が多数紹介され、CSS3のすごさがよく分かりました。
特に、高津戸氏の事例とトークの面白さが印象的で、参加者の皆様にも受けていたようです。

CSS3はWebブラウザの対応がまちまちなので、今すぐ仕事にフル活用するテクニックではありません。
しかし、Webブラウザが徐々に入れ替わっていくにつれて、CSS3を使う機会も増えていくと思います。
一方、CSS3でいろいろなことができるからと言って、何でもかんでも使うのではなく、「Unobtrusive」(出しゃばらない)であることも重要という話もありました。

ノリとツッコミで進める HTML5 ライブコーディング

7番目のセッションは、(株)ピクセルグリッドの小山田晃浩氏と、(株)サイバーガーデンの益子貴寛氏による、「ノリとツッコミで進める HTML5 ライブコーディング」でした。
HTML5で追加されるタグについて、XHTMLからHTML5へ書き換えを行いつつ、具体的に紹介するという内容でした。
sectionやarticleなど、HTML5のタグの使い方が分かりやすく解説されました。
ライブコーディングの形態を取りつつも、お二人の掛け合いによって、間延びせずに進行したところが上手かったです。

今日から使えるHTML5 API

最後のセッションは、有限会社futomiの羽田野太巳氏による「今日から使えるHTML5 API」でした。

現在ではWebアプリケーションがどんどん進化しています。
HTML5では、その進化をさらに進めるために、多くのAPIが追加されます。
「それらのAPIを使ってできることは何か」ということを中心に、話が展開されました。

HTML5のAPIは、Webブラウザの対応度の違いで、まだ実用的に使えるとは言えません。
しかし、今後各WebブラウザがAPIを実装すれば、Webの可能性は一段と広がります。
その片鱗を見ることができたセッションでした。

お疲れさまでした

約7時間もの長丁場のイベントでしたが、非常に濃い内容で面白かったです。
運営された方々や、講師の皆様、大変ありがとうございました。

なお、CSS Nite LP9は参加希望者が多く、定員に漏れた方も多かったようです。
そこで、6月5日に「CSS Nite LP, Disk 9.2」が開催されます。
9.2は、よりHTML5+CSS3に特化したイベントになる予定だそうです。