CSS Nite in KANSAI, LP1参加レポート

2月27日(土)に、大阪でCSS Nite in KANSAI, LP1 "CMS POWER USER'S SUMMIT 2010"が開催されました。
約240人もの方が参加され、盛況なイベントになりました。
私も参加してきましたので、そのレポートをアップします。

CSS Nite in KANSAI, LP1のスピーカーの皆さま

4つのテーマを4つのCMSで解決

今回のCSS Niteでは、以下の4つのテーマを、Movable Type/WordPress/a-blog cms/SOY CMSの4つのCMSでどう解決するか、という流れでセッションが進みました。

  • 既存の静的サイトに、新着情報の動的更新機能を追加したい。
    お問い合わせフォームもつけたい。
    ただし、納期は1週間で予算はごくわずか。
  • 携帯(3キャリア)対応のサイトを作りたい。
    会員向けに携帯クーポンを発行したい。
    会員向けにSNS的なこともやりたい。
  • さまざまな条件で検索できる不動産物件サイトを作りたい。
    複数の店舗があり、それぞれの店舗で情報を更新したい。
    Googleマップで地図も表示したい。
  • ECサイトを作りたい。
    Flashで凝った見せ方をしたい。
    会員向けにメール配信も行いたい。

a-blog cmsが好印象、WordPressが苦戦

セッション中は、Twitterで多くの方が意見や感想を投稿していました(ハッシュタグは「#cnks1」)。
それを見た限りでは、a-blog cmsが比較的好印象で捉えられているようでした。
標準の機能で今回の4案件をほぼカバーできる点や、プログラミング的な要素が少ない点が、好印象だった理由だと思います。
スピーカーの勝又さんの話もまとまっていて、分かりやすかったです。
さらに、開発元の山本さんからTwitterに補足情報が随時アップされ、その点も良かったです。

SOY CMSも比較的評価は良かったと思います。
中でも、ECサイト機能のSOY SHOPへの評価が高かったです。
無料であそこまでできるのは、かなり良いと思います。
また、メール配信機能のSOY Mailも良い評価を得ていました。

Movable Typeに対しては、あまりコメントは多くなかったように思います。
大阪ではMTはあまり人気がないのかも知れません。

一方、WordPressはあまり評価が良くなかったです。
PHPを前面に押し出した話が目立ち、デザイナーの方に「自分には敷居が高すぎる」という印象を与えてしまったようでした。
また、スピーカーの太田さんが力不足だった感が否めませんでした。
司会の秋葉さんにツッコまれるシーンも何度かありました。

全体的な感想

今回のイベントは、よくありそうな案件を例に取り上げ、それぞれのCMSでの実装方法を解説していったので、現実感があって良かったです。
スピーカーの皆さまは、事前の準備がかなり大変だっただろうと思います。
皆さま大変お疲れ様でした。

Movable Typeについての補足

セッションの中で出た話題に関して、Movable Typeについての補足をまとめておきます。

Movable Typeのコストの件

1件目の案件の際に、@gnnkさんがTwitterに以下のようなメッセージを上げていました。

低予算っていうのが、どの位なのかによると思うんだけど、MT本体とプラグインの料金払うのは厳しいっていうクライアントもいると思う。

コストの点でMovable Typeが使えないという案件は、実際多いと思います。
ただし、1件目の事例の場合だと、MTOSで十分対応できますので、MT本体のコストは0で済みます。
また、メールフォームプラグインも、MTOSと組み合わせるなら無償利用可能です。

検索について

3件目の事例で、複雑な条件で物件を検索したいという話がありました。
黒野さんはyujiro氏のカスタマイズを紹介されていましたが、ToI企画様の「CustomFieldSearch」というプラグインを使うと、カスタムフィールドでの検索を行うことが可能です。

また、私も詳細検索のプラグインを後日公開する予定です。
カテゴリ/タグ/カスタムフィールドを組み合わせて、柔軟な検索を行うことができます。

バリデーションについて

Movable Typeの標準の機能では、フィールドの入力値のチェックを行う機能(バリデーション)は十分ではありません。
カスタムフィールドでは、以下のバリデーションが行われるだけです。

  • 入力必須のチェック
  • 日付/時刻型のフィールドで、日付/時刻として認識できる値が入力されているかどうかのチェック
  • URL型のフィールドで、URLとして正しい値が入力されているかどうかのチェック

ただ、バリデーション機能を追加するためのコールバックは用意されています。
プラグインを作成すれば、バリデーション機能を追加することも可能です。