Perl版ダイナミックパブリッシング(MT5用・その2)

Perl版ダイナミックパブリッシング(MT5用)の使い方の解説の後半として、ウェブサイト/ブログ毎の設定手順を解説します。

1.ダイナミックパブリッシングにするテンプレートを選ぶ

まず、ダイナミックパブリッシングにするテンプレートを選びます

ウェブサイトまたはブログの管理画面で、「デザイン」→「テンプレート」メニューを選び、テンプレート一覧を表示します。
そして、インデックステンプレートまたはアーカイブテンプレートの中で、ダイナミックパブリッシングにしたいテンプレートを編集する状態にします。

このページの中に「テンプレートの設定」という部分がありますので、そこをクリックして開きます。
そして、「公開」の箇所を「ダイナミック」に変えて、テンプレートを保存して再構築します。
なお、アーカイブテンプレートの場合、アーカイブマッピングごとに「公開」の設定を行うことができます。

ダイナミックパブリッシングをオンにする

2.Perl版ダイナミックパブリッシングの初期化

次に、Perl版ダイナミックパブリッシングを初期化します。

ダイナミックパブリッシングにしたいウェブサイト/ブログで、「ツール」→「プラグイン」メニューを選び、プラグイン一覧のページを開きます。
そして、「Dynamic Publishing by Perl」のところで「設定を表示」をクリックします。
すると、「初期化する」というリンクが表示されますので、それをクリックします。

「初期化する」のリンクをクリックする

初期化が終わると、以下のようなメッセージが表示されます。

初期化完了時のメッセージ

なお、初期化では以下のような処理が自動的に行われます。

  • .htaccessファイルの書き換え
  • mt-dynamic.phpテンプレートの作成と再構築
  • SQL用テンプレート(sqlsub_mysql.phpまたはsqlsub_pgsql.php)の作成と再構築

3. .htaccessファイルの確認

環境によっては、Movable Typeのダイナミック・パブリッシングの機能をオンにした際に、.htaccessファイルが正しく出力されないことがあるようです。
その場合、上記の手順での.htaccessの書き換えが正しく行われません。

初期化の際に「.htaccessファイルの書き換えに失敗しました。」のメッセージが表示された場合は、ウェブサイト/ブログの出力先ディレクトリに、以下の内容の.htaccessファイルを手動で作成します。
また、ウェブサイト/ブログのサイトパスとアーカイブパスを別にしている場合は、アーカイブの出力先ディレクトリにも同じ内容の.htaccessを作成します。

ただし、リスト中の赤字の部分(4か所)は、ウェブサイト/ブログのトップページがサイトのルートにある場合のものです。
ルート以外のディレクトリにブログがある場合、赤字の部分を書き換える必要があります。
例えば、ウェブサイト/ブログのトップページのアドレスが「http://www.foo.com/blog/」の場合、赤字の部分を「/blog/mt-dynamic.php」にします。

## %%%%%%% Movable Type generated this part; don't remove this line! %%%%%%%
# Disable fancy indexes, so mtview.php gets a chance...
Options -Indexes +SymLinksIfOwnerMatch
  <IfModule mod_rewrite.c>
  # The mod_rewrite solution is the preferred way to invoke
  # dynamic pages, because of its flexibility.
 
  # Add mtview.php to the list of DirectoryIndex options, listing it last,
  # so it is invoked only if the common choices aren't present...
  <IfModule mod_dir.c>
    DirectoryIndex index.php index.html index.htm default.htm default.html default.asp /mt-dynamic.php
  </IfModule>
 
  RewriteEngine on
 
  # don't serve mtview.php if the request is for a real directory
  # (allows the DirectoryIndex lookup to function)
  RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
 
  # don't serve mtview.php if the request is for a real file
  # (allows the actual file to be served)
  RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
  RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !\.(cgi|css|gif|jp*g|png)$
  # anything else is handed to mtview.php for resolution
  # passthrough query parameters
  RewriteRule ^(.*)(\?.*)?$ /mt-dynamic.php$2 [L,QSA]
</IfModule>
 
<IfModule !mod_rewrite.c>
  # if mod_rewrite is unavailable, we forward any missing page
  # or unresolved directory index requests to mtview
  # if mtview.php can resolve the request, it returns a 200
  # result code which prevents any 4xx error code from going
  # to the server's access logs. However, an error will be
  # reported in the error log file. If this is your only choice,
  # and you want to suppress these messages, adding a "LogLevel crit"
  # directive within your VirtualHost or root configuration for
  # Apache will turn them off.
  ErrorDocument 404 /mt-dynamic.php
  ErrorDocument 403 /mt-dynamic.php
</IfModule>
## ******* Movable Type generated this part; don't remove this line! *******

4.Perl版ダイナミック・パブリッシングの設定

次に、Perl版ダイナミック・パブリッシングを設定します。

初期化完了のページで、「このリンクをクリックして、設定を続けてください。」をクリックすると、設定ページに移動します。
また、ブログの「設定」ページの「プラグイン」でPerl版ダイナミック・パブリッシングの「設定を表示」をクリックし、その中の「設定を行う」のリンクをクリックしても、設定ページを開くことができます。

設定ページでは、以下の点を設定します。そして、設定が終わったら、「設定を保存」のボタンをクリックします。

設定項目設定内容
インデックスページのファイル名 メインページとアーカイブページのファイル名を指定します。

初期値は「index.html」ですが、BlogをPHP化している方は「index.php」に変えてください。
ページが見つからないときの移動先のURL 間違ったアドレスのページに接続されたときには、エラーページに転送することができます。

その機能を使いたい場合は、この欄にエラーページのURLを入力します。

なお、この欄を空欄にした場合、間違ったアドレスに接続されたときには、「ご指定のアドレスのページは見つかりませんでした。」というメッセージが表示されます。
キャッシュの設定 Movable TypeのデータをMySQLかPostgreSQLに保存している場合、ページのキャッシュ機能を使うことができます。

キャッシュ機能を使いたい場合は、「キャッシュを使う」のチェックをオンにします。

また、キャッシュをオンにする場合、「キャッシュの容量」の欄で容量も指定することができます。

Perl版ダイナミックパブリッシングの設定

5.ウェブサイト/ブログ全体を再構築する

ここまでが終わったら、ウェブサイト/ブログ全体を再構築します。
これ以後は、ダイナミックパブリッシングに設定した各ページは、再構築なしに出力されます。

なお、再構築後にウェブサイト/ブログの出力先ディレクトリを見ると、「~.static」という名前のファイルができています。これらのファイルは、これまでの静的再構築で作られていたファイルです。
これらのファイルは不要になりますので、サーバーから削除することができます。

6.テンプレートの先頭にXML宣言がある場合

小粋空間のテンプレートなど、テンプレートの先頭にXML宣言が入っている場合、そのXML宣言を以下のようにPHPで出力するように書き換える必要があります。

<?php print('XML宣言' . "\n"); ?>

たとえば、テンプレートに以下のようなXML宣言が入っているとします。

<?xml version="1.0" encoding="<$MTPublishCharset$>" ?>

この場合、以下のように書き換えます。

<?php print('<?xml version="1.0" encoding="<$MTPublishCharset$>" ?>' . "\n"); ?>