「WordPressで学ぶPHP(2)データ構造(配列・オブジェクト)編」を発売しました。
本書は「WordPressで学ぶPHP(1)変数・制御構造編」の続編にあたり、PHPの「データ構造」(配列とオブジェクト)について解説します。
配列やオブジェクトは、頭の中で考えるだけでは、イメージがつかみにくいです。本書では図を多用して、配列やオブジェクトをなるべく分かりやすく解説することを心がけました。
Kindle本で、定価250円です。
PHP用Data APIライブラリ(その1・準備)
Movable TypeのData APIを、PHPで扱いやすくするライブラリを作ってみました。
数回に分けて、その使い方を解説します。
1.動作環境
以下の環境が必要です。
- Movable Type 6以上
- PHP 5.3以上
- PHPのfile_get_contents関数で、任意のURLにアクセスできる(PHPのallow_url_fopenの設定がonになっている)
また、PHPの特性上、当ライブラリではData APIを同期処理で実行します。
2.ライブラリのダウンロード
ライブラリのソースコードは、以下からダウンロードすることができます。
ダウンロードしたZipファイルを解凍すると、「mt-data-api.php」というファイルができます。
このファイルをサーバーにアップロードします。
3.ライブラリの読み込み
次に、Data APIを扱いたいPHPのプログラムで、以下のようなコードを追加して、Data APIのライブラリを読み込みます。
「/path/to」の部分は、ご自分のサーバーのディレクトリに合わせて置き換えます。
require_once('/path/to/mt-data-api.php');
例えば、mt-data-api.phpを、サーバーの「/var/www/html/mt」ディレクトリにアップロードした場合だと、以下のコードでライブラリを読み込みます。
require_once('/var/www/html/mt/mt-data-api.php');
4.初期化
Data APIを扱う処理の最初に、以下のような文を入れて、Data APIのオブジェクトを初期化します。
「URL」には、Movable Typeのインストール先ディレクトリにあるmt-data-api.cgiのアドレスを指定します。
また、「クライアントID」には、アプリケーションを識別する文字列を指定します(半角英数字で決めます)。
$api = new MTDataAPI(URL, クライアントID);
5.メソッドの実行
Data APIのオブジェクトを作成したら、各種のメソッドを実行して、Movable Typeとデータをやり取りすることができます。
例えば、IDが1番のブログ(またはウェブサイト)から記事一覧を読み込んで出力するには、以下のようなコードを実行します。
なお、3行目の「your-host」と「path-to-mt」の部分は、Movable Typeのインストール先に合わせて書き換えます。
require_once('path/to/mt-data-api.php'); $api = new MTDataAPI('http://your-host//path-to-mt/mt-data-api.cgi', 'sample'); $response = $api->listEntries(1); if (isset($response['error'])) { print "Error:" . $response['error']['message']; } else { $entries = $response['items']; print '<ul>'; for ($i = 0; $i < count($entries); $i++) { print '<li>' . $entries[$i]['title'] . '</li>'; } print '</ul>'; }