Jリートの低迷

Yahoo!Japanの経済のトピックに、「Jリート低迷、時価が純資産割りこむ『異常事態』」という記事が出ていました。

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「REIT」は「Real Estate Investment Trust」の略で、日本語では「不動産投資信託」と呼びます。
投資家から集めた資金を不動産に投資し、不動産から得られる賃貸収入や、不動産を売却して得た利益を、投資家に分配します。
REITの中で、株式市場に上場していて、誰でも売買できるものを、「J-REIT」と呼びます。

2007年後半にサブプライムローン問題が深刻化して以来、不動産市況は大幅に悪化しています。
資金繰りに詰まる不動産関連企業が続出し、相次いで破たんしています。
2月5日にも、日本綜合地所が会社更正手続きを東京地裁に申し立てたばかりです。

このような中で、J-REITも悲惨な状況になっています。
J-REIT全体の値動きを示す「東証REIT指数」は、2007年5月に2,600台まで上昇しましたが、現在は800台後半で、ピーク時のほぼ3分の1に落ち込んでいます。
また、個別の銘柄では、値段が10分の1以下に暴落したものもあります。

株価が暴落した分、相対的に利回りは上昇しています。
中には、年利回りが30%を超える銘柄もあります。
しかし、不動産市況があまりに悪いだけに、REITを運用している会社が破たんするリスクがあり、うかつに手を出せない状況です。
実際、2008年10月9日に、東証に上場していたニューシティ・レジデンス投資法人が破たんしています。

ただ、不景気で低金利が続く中で、不動産市況がある程度落ち着いてくれば、REITに投資家の目が向く可能性もなくはありません。
投資をする上で、REITを視界の片隅には入れておいた方が良いと思います。