どうなる日立製ハードディスク

3.5インチハードディスクは、現在ではSeagate/日立グローバルストレージ/Western Digitalの3社がほぼシェアを独占しています。
ところが、日立グローバルストレージは大幅な赤字に苦しんでいて、日立の業績の足を引っ張る存在です。
この調子が続くと、将来的には日立はハードディスク事業から撤退する可能性があります。

日立の古川社長は、昨日(5月28日)の事業説明会で、「今年度はハードディスク事業を黒字化する」と述べています。
しかし、ハードディスクは大容量化と低価格化が急速に進んでいて、黒字化はそう簡単にはいかないと思われます。

日立のハードディスク事業は、もともとはIBMから買収したものですが、当時のIBMもハードディスク事業では赤字を出していました。
買収後も赤字が続いている状況です。

現在の日立では、2期連続で赤字になった事業は撤退を検討するという方針を採っています。
すでにこの条件は満たしていて、その上赤字の額も大きいので、ハードディスク事業はまさに「崖っぷち」の状況です。

業界初の1TBの3.5インチハードディスクを発表するなど、日立グローバルストレージは一見元気そうに見えますが、内実は厳しいと言えます。
秋葉原等から日立製ハードディスクが消える日も、そう遠くはないかも知れません。